コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

鉄道事業 てつどうじぎょう

2件 の用語解説(鉄道事業の意味・用語解説を検索)

世界大百科事典 第2版の解説

てつどうじぎょう【鉄道事業】

鉄道により旅客・貨物の運送などを行う事業のうちで道路に敷設されるもの(法規上は〈軌道〉と呼ばれ,路面電車などがこれに属する)を除いたもの。JRと民営鉄道とがあり,ともに鉄道事業法(1986制定)で規制される。このうち線路を保有して運送を行うものを第1種鉄道事業,他社の線路を利用して運送を行うものを第2種鉄道事業,みずからは運送を行わず他社に線路を提供するものを第3種鉄道事業という。この制度は1987年の国鉄改革のときに設けられ,JR貨物の路線は大部分が第2種鉄道事業の区間となった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鉄道事業
てつどうじぎょう

狭義には鉄道事業法のなかで、原則として2本のレール上を車輪で走行する交通機関による旅客または貨物の輸送を行う事業。広義では、軌道法上の交通機関(路面電車)やモノレールケーブルカーなどを含めることもある。なお、鉄道事業法では索道事業ロープウェー、スキーリフトなど)が含まれるが、これらが鉄道事業とされることは一般的には稀(まれ)である。
 鉄道事業は、鉄道線路の所有の状況に応じて第1種から第3種まで3種類に分類される。第1種鉄道事業は、自らが敷設する鉄道線路を利用することで運送を行う事業、第2種鉄道事業は、自らが敷設する鉄道線路以外の線路を利用して鉄道を行う事業、第3種鉄道事業は、第1種鉄道事業を経営する者に譲渡する目的をもって敷設する事業あるいは鉄道線路を敷設して第2種鉄道事業を経営する者に専ら使用させる事業のことをいう。
 鉄道事業の規制緩和に伴って、線路などの鉄道インフラ(下部構造)の建設・管理と車両などの上部構造の運行・運営を別の経営主体が行う上下分離方式が進み、第1種から第3種まで鉄道事業者は多岐にわたっている。通常は第1種事業者を鉄道事業の典型とみなすが、自らが運行を行わない神戸高速鉄道株式会社や独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構なども、法的には鉄道事業者(第3種)に入る。
 第1種鉄道事業者を念頭に置くと、鉄道事業は固定費用が莫大(ばくだい)であり、いったん投下した資金は市場から撤退しても回収できないために参入・退出が容易ではないことから、従来規制緩和を行いにくいとされてきた。しかし上下分離方式の導入など規制緩和の余地はあり、1997年(平成9)には運賃規制が上限運賃制に移行し、1999年には鉄道事業が許可制となっている。
 大都市で鉄道サービスを提供する都市鉄道では、少子高齢化に伴って総じて輸送量が減少傾向にある一方で、バリアフリー化などの収益に直接結び付かない支出が増えており、鉄道会社の経営状況の悪化が懸念されている。また、地方のローカル線を運営する地方鉄道も、都市部以上の人口減とモータリゼーションの進展により、路線の廃止に関する問題が深刻になりつつある。また、公営の鉄道事業者(市営地下鉄など)や第三セクター鉄道事業者は、これらの問題に加えて経営の不効率性を指摘されることもある。[竹内健蔵]
『杉山武彦監修、竹内健蔵・根本敏則・山内弘隆編『交通市場と社会資本の経済学』(2010・有斐閣) ▽塩見英治編『現代公益事業――ネットワーク産業の新展開』(2011・有斐閣)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

鉄道事業の関連キーワード運送契約運送保険JR通運事業陸運旅客運送契約貨物駅船会社運送業特定目的鉄道

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

鉄道事業の関連情報