出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
愛媛県東部を東流する吉野川の支流。源流は石鎚(いしづち)山脈冠(かんむり)山(1732メートル)の北麓(ろく)にあり、南の石鎚山脈と北の法皇(ほうおう)山脈の間をV字谷をなし、新居浜(にいはま)市、四国中央市を東流、徳島県に入って伊予川となり、三好(みよし)市山城(やましろ)町で吉野川に合流する。延長約50キロメートル。流域面積282平方キロメートル。おもな支流には高知県境側から猿田(さるた)川、上小(かみお)川、中の川、馬立(うまたて)川などがある。流域は中央構造線南縁の長瀞(ながとろ)変成岩帯に属し、砂岩片岩、黒色片岩、緑泥片岩、石英片岩などの結晶片岩類からなる。古くから金属資源の開発が行われ、佐々連(さざれ)鉱山(1979年閉山)、別子(べっし)銅山(1973年閉山)などがあった。愛媛県東予地方に水を供給するため、上流から別子、富郷(とみさと)、柳瀬(やなせ)、新宮(しんぐう)、政友の各ダムが建造された。
[深石一夫]
愛媛県東部を流れる川。高知との県境をなす石鎚山系冠山(1732m)の北麓,愛媛県新居浜市の旧別子山村西部に源を発し,法皇山脈の南を東流,徳島県境まで延長約40km。徳島県に入って伊予川といい,三好市の旧山城町で吉野川に合流する。川の名は別子銅山に由来するが,史料には山城川,金砂(きんしや)川とも記される。流域は長瀞(ながとろ)変成岩帯に属し金属資源に恵まれ,明治中期ころまでは砂金の採集も行われていた。土佐道が銅山川と交差する四国中央市の旧新宮村には古社熊野神社があり,信仰の伝播をうかがわせる。明治・大正期を最盛期としてコウゾ,ミツマタの栽培が行われ,慶長年間(1596-1615)には阿波からタバコの栽培が導入された。1953年金砂(現四国中央市,旧伊予三島市)に柳瀬ダム(金砂湖)が完成し,瀬戸内側の宇摩平野の灌漑・上水道用水を供給,新宮ダム(1970完成)とともに伊予三島・川之江両市(現,四国中央市)を有数の製紙工業都市に発展させた。上流には別子ダム(1966完成)もある。
執筆者:門田 恭一郎
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