コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

録鬼簿 ろくきぼLu-gui-bu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

録鬼簿
ろくきぼ
Lu-gui-bu

中国,元曲の作家と作品の目録。元の鍾継先 (字は嗣成) の編著。2巻。至順1 (1330) 年成立。元代の戯曲作家について,その略伝と,作品目録を書きとめたもので,上巻には関漢卿白仁甫ら 51人,下巻には鄭徳輝,張小山ら 56人を収める。元曲作家の伝記資料として貴重。なお,のち明になって作者不明の『録鬼簿続編』 (1巻) が著わされている。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ろくきぼ【録鬼簿 Lù guǐ bù】

中国,元代の戯曲・散曲(いわゆる元曲)作家に関する記録。2巻。略伝と作品目録を収める。編者は鍾嗣成(字は継先)。至順元年(1330)の自序があるが,書名が過去帳を意味するように,随時書き加えられたらしい。俗文学の作者が無視されがちな中国にあって,これは異色の貴重な資料である。明の范欽(はんきん)の天一閣所蔵の写本と清の曹寅(そういん)による刊本の2種があり,その間に異同が少なくない。なお,前者には編者未詳(一説に明の賈仲明(かちゆうめい)編)の続編を付録する。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

録鬼簿
ろくきぼ

中国、元初以来の散曲、雑劇の作者、小伝、作品名を記した書。鍾嗣成(しょうしせい)著。上下二巻。上巻は北方の人、下巻は杭州(こうしゅう)を中心に南方の人を記し、各巻のなかの配列はおおむね時代順による。至順元年(1330)の自序を付すが、その後にも筆を加えたらしい。テキストの系統には康煕(こうき)年間(1662~1722)刊行の『曹楝亭(そうれんてい)十二種』本と、民国に発見された天一閣蔵鈔本(しょうほん)(明(みん)、賈仲明(かちゅうめい)増補)があり、両者は作者の配列、作品名の記録数に異同がみられる。さらに明、無名氏著『録鬼簿続編』があり、元・明初の劇作家、小伝、作品名、作者不明の作品名を記す。曹本と天一閣本を校注し続編を付した『録鬼簿、録鬼簿続編』(1957・『中国古典戯曲論著集成』2)、『録鬼簿新校注』(1957・文学古籍刊行社)がある。元曲研究に欠かせない史料である。[平松圭子]
『吉川幸次郎著『元雑劇研究』(1958・岩波書店/『吉川幸次郎全集14』所収・1968・筑摩書房)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

今日のキーワード

金城湯池

1 《「漢書」蒯通伝から。「湯池」は熱湯をたたえた堀》守りが非常に固く、攻めるのが難しい城。金湯。2 堅固で、他から侵害されにくい勢力範囲。「保守派の金城湯池」...

続きを読む

コトバンク for iPhone