門真(読み)カドマ

デジタル大辞泉 「門真」の意味・読み・例文・類語

かどま【門真】

大阪府の市。大阪市北東に隣接する。電気器具工業が盛ん。人口13.0万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「門真」の意味・読み・例文・類語

かどま【門真】

  1. 大阪府中央部の地名。電気機械器具およびその関連工業が発達。かつてはレンコン栽培でも知られた。昭和三八年(一九六三市制

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「門真」の意味・わかりやすい解説

門真(市)
かどま

大阪府中東部、大阪市の北にある市。1963年(昭和38)市制施行。市域は淀(よど)川左岸や旧大和(やまと)川の沖積平野上の標高2メートル程度の低湿地(一種の輪中(わじゅう))にあり、その中に3~4メートルの自然堤防からなる微高地が線状に続いている。市域の北部を京阪電気鉄道京阪本線が走り、大阪市の中心と約20分で結ばれている。国道163号(清滝(きよたき)街道)、近畿自動車道も走る。1997年(平成9)には大阪モノレール本線と大阪市営地下鉄(現、大阪市高速電気軌道)長堀鶴見緑地線(ながほりつるみりょくちせん)が市域まで延長した。『古事記』の仁徳(にんとく)天皇の条にある茨田堤(まんだのつつみ)は、河内(かわち)の低地洪水から守り耕地を確保するためのもので、堤根(つつみね)神社の裏手にその名残(なごり)がみられる。長い間一毛作であった低湿地に、大正初期から蓮根(れんこん)栽培が始まったが、最近は都市化の影響でほとんどみられなくなった。日本最大の弱電気工業の町となったのは、1933年(昭和8)松下電器産業(現、パナソニック)が設立されてからである。三島神社の薫蓋クス(くんがいくす)は目通し幹周り12.5メートル、樹齢1000年といわれ、国の天然記念物に指定されている。面積12.30平方キロメートル、人口11万9764(2020)。

安井 司]

『『門真市史』全6巻・別巻1(1988~2006・門真市)』


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改訂新版 世界大百科事典 「門真」の意味・わかりやすい解説

門真[市] (かどま)

大阪府中央部,大阪市の北東部に隣接する市。1963年市制。人口13万0282(2010)。市域は淀川左岸の氾濫原に広がり,わずかな微高地を除くと大部分が低湿地で,水害防止のため古来から築堤に力が入れられ,一種の輪中をなした。明治後期には湿田を利用したれんこん栽培が導入され,日本有数の産地となった。1960年ころから京阪電鉄沿線を中心に急激な都市化(1960-65年の人口増加率178%は全国一)が起こって住工混在化が進み,今日では段倉や環濠をもつ農家にかつての水郷景観がわずかに残るのみである。江戸時代から農家の副業として綿織物業が起こったのに続き,明治以降にはメリヤス業が立地して淀川左岸工業地域の原型となった。1933年松下電器産業が大阪市から移転したのを契機に電気機械工業が立地し始め,第2次大戦後は三洋電機の関連工場なども加わって,日本の弱電工業の一大集積地となった。近畿自動車道,第二京阪道路のインターチェンジがある。
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百科事典マイペディア 「門真」の意味・わかりやすい解説

門真[市]【かどま】

大阪府中部の市。1963年市制。淀川左岸の低湿な沖積平野にあり,大正初期からハス栽培の中心地としてれんこんを多産した。1933年松下電器が進出,関連産業も発達して電機工業都市となった。ベアリング,メリヤス工業も行われる。大阪市の住宅衛星都市としても発展。京阪電鉄京阪線,近畿自動車道が通じる。12.30km2。13万282人(2010)。
→関連項目企業城下町

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