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閉鎖花 へいさかcleistogamous flower

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

閉鎖花
へいさか
cleistogamous flower

閉花ともいう。花が開かないまま自家受精を行い結実する花。このような受精を閉花受精 cleistogamyという。スミレ属,ホトケノザなどにみられる。またイネも開花するがそれ以前に閉花受精が行われている。これらの閉鎖花は自花以外の花粉を受けることがないため,純系に近い性質を保つ。

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百科事典マイペディアの解説

閉鎖花【へいさか】

花弁が開かずにその中で自花受粉して結実する花。スミレ属,ホトケノザ(シソ科)などにみられる。また,イネも開花はするが,その前に自花受粉が行われ,受精する。これを閉花受精といい,交雑が起こりにくい。
→関連項目スミレセンボンヤリタチツボスミレ

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世界大百科事典 第2版の解説

へいさか【閉鎖花 cleistogamous flower】

一般に花は開花した後,受粉,受精し実と種子になるが,中には閉じたまま自家受粉し実となるものがあり,このような花を閉鎖花という。閉鎖花の要因は不明だが,環境条件の悪化に対する適応性をもつものと思われる。スミレ類には美しく開花する花と,白っぽく小さい閉鎖花とがある。この閉鎖花の萼の中では花弁は小さくなり,おしべは5本のうち2本だけが発達し,しかも葯はめしべ柱頭に密着していて,確実に受粉され,ほとんどすべての閉鎖花が実になり,正常な花より結果率もよい。

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大辞林 第三版の解説

へいさか【閉鎖花】

雌しべと雄しべが成就しても花冠が開かず、自花受粉によって結実する花。ホトケノザ・スミレなどに見られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

閉鎖花
へいさか

花被(かひ)片が開かず、つぼみのまま自家受粉・自家受精し、結実に至る花をいう。一般に花の各部分は退化し、雄蕊(ゆうずい)(雄しべ)や雌蕊(雌しべ)の数も少なく、また、それらの中につくられる花粉や胚珠(はいしゅ)の数も少ない。普通、雄蕊の葯(やく)と雌蕊の柱頭は接近し、葯は裂開せず、花粉は葯の中で発芽する。花粉管は葯壁を破って伸長し、柱頭から雌蕊の中に入って受精する。
 閉鎖花は自家受粉のために特殊化した花であるが、正常花との間にはさまざまな段階が認められる。シロカネソウ属、カタバミ属、スミレ属などの被子植物に広くみられるが、なかには、春には正常花をつけ、夏になると閉鎖花を形成するものも多い。バイカモ(池や小川に生える水草)では、花は水面に出て開くが、水かさが増すと花は水中にあって開花せず、閉鎖花となって受粉・受精する。[田村道夫]

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