酢漿草(読み)カタバミ

デジタル大辞泉 「酢漿草」の意味・読み・例文・類語

かたばみ【酢漿草】

カタバミ科多年草道端などに生える。茎は地をはい、多数の小枝を出す。葉は3枚の小葉からなる複葉で、紅紫色のものもあり、夜は閉じる。春から秋、黄色い5弁花を開く。果実は円柱形で、熟すとはじけて種子を飛ばす。全体に蓚酸しゅうさんを含み、酸味がある。すいものぐさ。こがねぐさ。 夏》「蔵の陰―の花珍らしや/荷兮
紋所の名。カタバミの葉を図案化したもの。

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精選版 日本国語大辞典 「酢漿草」の意味・読み・例文・類語

かたばみ【酢漿草・酸漿草】

  1. 〘 名詞 〙
  2. カタバミ科の多年草。各地の庭や道ばたに生える。茎は地をはい、または斜めに立って、長さ一〇~三〇センチメートルになる。全体に細毛を生じる。葉は長柄をもち、三個の小葉からなる複葉。各小葉は長さ約一センチメートルの倒心臓形。夜は葉を閉じる。春から夏にかけ葉腋(ようえき)から花茎をのばし、黄色の五弁花を開く。果実は円柱形で、熟すと裂開し種子を飛散させる。茎および葉は蓚酸(しゅうさん)を含有し酸味があり、疥癬などに薬効がある。葉が紫紅色を帯びる変種にアカカタバミ、ウスアカカタバミがある。漢名、酢漿草。すいものぐさ。すずめのはかま。すぐさ。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「若 壮若也 加太波美」(出典:新撰字鏡(898‐901頃))
    2. 「かたばみや照りかたまりし庭の隅〈野荻〉」(出典:俳諧・続猿蓑(1698)夏)
  3. 文様の名。また、紋所の名。カタバミの葉、花、実などを組み合わせたもの。酢漿草、剣酢漿草、四つ酢漿草、蔓酢漿草、比翼酢漿草、三つ割剣酢漿草などがある。
    1. 酢漿草@蔓酢漿草@剣酢漿草@比翼酢漿草@四つ酢漿草@三つ割剣酢漿草
      酢漿草@蔓酢漿草@剣酢漿草@比翼酢漿草@四つ酢漿草@三つ割剣酢漿草
    2. [初出の実例]「紋は葵かたはみ」(出典:能因本枕(10C終)三〇二)
  4. 緒の結び方の一つ。カタバミの葉の形に結ぶもの。
  5. 植物うまごやし(馬肥)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
  6. 植物「でんじそう(田字草)」の異名。〔大和本草(1709)〕

かたばみ‐ぐさ【酢漿草】

  1. 〘 名詞 〙かたばみ(酢漿草)
    1. [初出の実例]「逢ふことのかたはみくさも摘まなくに」(出典:古今和歌六帖(976‐987頃)六)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「酢漿草」の解説

酢漿草 (カタバミ・ソジョウソウ)

学名Oxalis corniculata
植物。カタバミ科の多年草,薬用植物

酢漿草 (カタバミ)

植物。マメ科越年草ウマゴヤシ別称

酢漿草 (カタバミ)

植物。田字草の別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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