サンスクリット名Trailokyavijaya。五大明王の一尊で,東方阿閦(あしゆく)如来の忿怒身とも,金剛薩埵(さつた)の変身したものとも説かれる。形像は通例は三面八臂あり,胎蔵界曼荼羅五大院の像は蓮華座の上に座るが,《大教王経》に説くように両足で大自在天と烏摩妃を踏む立像である。八臂は,左右第1手が胸前で印を結び,他の左3手はそれぞれ索・弓・三鈷戟,右3手はそれぞれ箭・剣・三鈷鈴を持つ。この尊を本尊として降三世法が修される。
執筆者:関口 正之
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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