コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

離乳 りにゅう

妊娠・子育て用語辞典の解説

りにゅう【離乳】

または粉ミルク(育児用ミルク)などの乳汁(にゅうじゅう)栄養から、幼児期の食事へ移行する過程をいいます。その子の食欲や成長・発育、さらに地域やそれぞれの家庭の食習慣も考えながら無理なくすすめていくのがポイント。母子健康手帳に「進め方の目安」が記載されていますので、参考にしてください。また当ホームページ「はじめての離乳食」のコーナーも参考にしてください。

出典|母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(愛育病院院長)、子育て編:多田裕(東邦大学医学部名誉教授) 妊娠・子育て用語辞典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

り‐にゅう【離乳】

[名](スル)乳児に乳以外の食物を与え、しだいに量を増して、固形食に移行させること。ちばなれ。「離乳する月齢」「離乳食」

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

栄養・生化学辞典の解説

離乳

 乳児の成長にともなって,母乳摂取から母乳でない食物に切り替えていくこと.

出典|朝倉書店栄養・生化学辞典について | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

りにゅう【離乳 weaning】

はじめ乳汁で育てられていた子どもも,生後6ヵ月以後になると,乳汁だけでは十分なエネルギーや栄養素の摂取がむずかしくなり,半固形食,固形食の形で,いろいろな食品を食べることが必要になってくる。乳汁から雑食への移行は,哺乳類の一員としてのヒトには避けられない,必須の成長過程でもある。この過程を離乳という。日本の離乳の進め方については,1980年3月,厚生省離乳食幼児食研究班が発表した《離乳の基本》が基準とされているので,以下この《離乳の基本》をもとに述べる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

りにゅう【離乳】

( 名 ) スル
乳児に少しずつ乳汁以外の食物を与え、次第に授乳から幼児食へ移行させること。ちちばなれ。 「 -期」

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

離乳
りにゅう

乳汁のみで栄養を摂取していた乳児に,種々の半固形食 (離乳食) を与え,次第に幼児を固形食の食事形態にならすことをいう。普通,生後4~5ヵ月を過ぎた頃から始める。この間の食物の与え方が,乳児の心身の発達に合せて適切に行われ,乳から普通食への切替えが順調に進めば,乳児の栄養確保やよい食習慣確立に寄与するばかりでなく,精神的独立をももたらすことになる。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

離乳
りにゅう

乳汁のみで栄養をとっている乳児に、種々の半固形食を与え、しだいにその硬度と量を増し、幼児の固形食形態に移していく過程をいう。離乳完了とは、おもな栄養源が、乳汁以外の食物になる時をもっていう。離乳すべき時期を重視して「断乳」という表現も用いられていたが、乳児にストレスを与えることを避け、時期にこだわらず自然に離乳を行うことが主流となり、「卒乳」ということばが使われるようになっている。
 離乳食として最初に与える食品は、各民族の食習慣と密着しており、さまざまである。南方諸国ではバナナを用い、イモを主食とする高地民族は、イモをかんで与えるという。またエスキモーのように生肉を常食する民族では、それを離乳食に与えるという。いずれにしても、その与える素材によって、離乳開始時期も異なるようで、その民族なりの合理的な離乳の進め方が定着しているとみてよい。
 離乳の進め方については、従来はどういう食品をいつごろから、どういう順序で与えるかという「食品中心主義」が一般的であった。これに対して離乳栄養食の研究で知られる医師の二木武(ふたきたけし)(1925―1998)は、食品の種類、順序、配列にはまったく意味がなく、たいせつなのは、どのような素材であっても、乳児に受け入れやすい形に調理してさえあればよいという、「調理形態主義」を主張し、離乳のポイントがそしゃく能力の獲得にあるとしている。したがって離乳の進め方は、調理形態で軟らかいものから硬いものへと進めること、量を少しずつ増やしていくこと、栄養のバランスをとって与えることが基本となる。[帆足英一]

離乳の開始時期

目安としては、生後5か月ごろが妥当と考えられるが、あくまで個人差を考慮し、発育の速やかな、食欲の旺盛(おうせい)な子は早めに、そうでない子は遅めにと、個性を尊重することが望ましい。[帆足英一]

離乳の進め方

離乳を始めるときは、乳児の空腹な哺乳(ほにゅう)前の午前10時前後に、1日1回から開始する。新しい食品は、1種類ずつ増やし、同時に2種以上の食品を増やさない。分量は、1日1さじずつ増やし、便性や子供の一般状態を見ながら慎重に進める。調理形態としては、そしゃく能力や嚥下(えんげ)能力の発達に応じて変化させ、初期(5~6か月)は裏漉(うらご)ごししたペースト状のどろどろ、中期(7~8か月)は舌でつぶせるつぶつぶの固さ、後期(9~11か月)は歯ぐきでつぶせる程度の固さを目安に進めることが望ましい。食品群としては、穀類、野菜、タンパク質などを、栄養のバランスを考慮して与える。また薄味にして塩分を少なくすること、清潔に扱うことを忘れてはならない。
 離乳のステップは、あくまで子供の発達段階を考慮しながら進めることが原則であり、それを無視し、月齢のみを考慮して進めるとつまずくことが多い。とくにそしゃく能力、嚥下能力の発達に応じて、調理形態を変化させていくことが必要である。また、授乳と同様、母親にとっても子供にとっても、離乳が楽しいひとときであり、母子関係を深めていく一つの過程であることを認識して進めていくことがたいせつである。[帆足英一]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の離乳の言及

【五十日祝】より

…なお100日目にも〈百日祝(ももかのいわい)〉といって同じく祝いの餅が供されたが,これもすべて50日目に準ずる。それまで乳汁ばかりだったのをやめてゆく離乳の儀式化されたもので,後世では箸立て(箸初め・食初め)に受けつがれる。【中村 義雄】。…

【育児】より

…歩行,言語,識字,計算など心身の機能の発達状態の評価についても,正常な発達パターンを知ることがまず必要である(生理学)。 母乳栄養に始まり,その補助手段である人工乳汁栄養,乳汁から固形食への移行(離乳),消化管の機能が成熟するまでの間の食事(幼児食)など,小児に必要な栄養の種類,質・量についての知識(栄養学)も育児に欠くことができない。かつて小児の生命を脅かした肺炎,下痢・腸炎のような感染症,あるいはその他さまざまな疾患を予防し治療するための学問,すなわち病理学,診断学,治療学も育児を支える学問である。…

【乳】より

… 搾乳は季節によって異なるが,一般的に朝夕2回なされる。子が草を食えるまで成育して離乳させられると,乳雌は連日搾乳される。親子を隔離して子に哺乳を許さないと乳雌の乳が張り,子のいるキャンプ地に自発的にもどってくる。…

※「離乳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

離乳の関連キーワードビーンスターク ネオミルク つよいこ森永フォローアップミルク チルミルアイクレオのフォローアップミルクフォローアップミルク ぐんぐん明治ステップらくらくキューブネズミイルカ(鼠海豚)マタニティ・ブルー育成(競走馬の)腸性肢端皮膚炎クワシオルコル仮性小児コレラ子犬の離乳食明治ステップ子猫の離乳食カイウサギ哺乳瓶う蝕雪印たっち食餌性貧血心理的離乳離乳期下痢

今日のキーワード

俳句甲子園

1998年から松山市で開かれる全国高等学校俳句選手権大会。高校生が5人1組で句の優劣をディベートで競い合う。チームでの勝敗とは別に、個人の最優秀句も選ぶ。今年は過去最多の41都道府県から121校、15...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

離乳の関連情報