雷門助六(読み)カミナリモン スケロク

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「雷門助六」の解説

雷門 助六(8代目)
カミナリモン スケロク


職業
落語家

肩書
落語芸術協会相談役,住吉会主宰

本名
岩田 喜多二

別名
初名=雷門助六,前名=陸の 五郎(ムツミノ ゴロウ),雷門 五郎(カミナリモン ゴロウ)

生年月日
明治40年 4月22日

出生地
東京・本郷

経歴
父は6代目雷門助六。5歳のとき、雷門小助六として初高座。大正12年睦の五郎で真打ち。昭和3年雷門五郎と改名。12年落語を離れ大阪で「雷門五郎劇団」の座頭となるが、31年高座に復帰、37年7代目の死を機会に8代目助六を襲名古典落語もできる数少いベテランとして活躍をつづける。また寄席踊りの名手として知られ、特に人形をまねた“あやつり”は絶品。かっぽれで知られる住吉踊りの会も主宰する。自伝に「助六ばやし」がある。

受賞
勲五等双光旭日章〔昭和56年〕 芸術祭賞〔昭和61年〕

没年月日
平成3年 10月11日 (1991年)

家族
父=雷門 助六(6代目),養子=雷門 五郎(落語家)

伝記
助六ばやし 雷門 助六 著(発行元 青磁社 ’87発行)


雷門 助六(7代目)
カミナリモン スケロク


職業
落語家

本名
島岡 大助

別名
前名=春風亭 遊枝,三遊亭 小金馬,曲亭 馬きん,春風亭 梅橋

生年月日
明治31年 11月24日

出生地
東京・浅草

経歴
初め24歳で6代目春風亭柳枝の門人となり遊枝を名乗る。その後2代目三遊亭金馬門に移り、金六・金賀を経て、大正13年小金馬と改め真打昇進。昭和4年頃独立して曲亭馬きんと改名。一時廃業したのち、小金馬に復名し15年春風亭梅橋となり、17年2月7代目雷門助六を襲名した。日本芸術協会に所属して横浜で独演会を続ける一方、余興斡旋業や池坊華道指南をしていた。演目に「大掃除屋」「変り目」「出刃包丁」などがある。

没年月日
昭和36年 11月19日 (1961年)


雷門 助六(5代目)
カミナリモン スケロク


職業
落語家

本名
和田 岩松

別名
別名=古今亭 志ん生(3代目)(ココンテイ シンショウ),古今亭 今松,古今亭 雷門,古今庵 支ん生,古今庵 雷門

生年月日
文久2年 8月5日

経歴
明治20年頃2代目古今亭今輔の門下で、むかし家今松となった。29年5月5代目雷門助六を襲名して真打。43年12月3代目古今亭志ん生を襲名。助六時代に人気を誇ったが、大正に入ると人気に陰りが見え始め、毎年のように改名を繰り返した。6年8月古今亭志ん生に復名したが、あまり活躍できなかった。

没年月日
大正7年 5月10日 (1918年)


雷門 助六(6代目)
カミナリモン スケロク


職業
落語家

本名
青木 鏡太郎

別名
前名=都家 歌六

生年月日
明治16年 9月9日

経歴
11才の頃奉公に出るが続かず、母の弟である柳亭左楽に入門し左太郎と名乗る。のちに5代目雷門助六の預り弟子となり左市と改名して二ツ目、22才で真打に昇進して都家歌六となった。明治43年に6代目雷門助六を襲名するが、このとき兄弟子の小助六(4代目古今亭志ん生)に金を払って襲名の権利を譲ってもらったといわれている。引退披露興行中に脳出血で倒れ急死した。

没年月日
昭和9年 5月6日 (1934年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「雷門助六」の解説

雷門 助六(8代目)
カミナリモン スケロク

大正〜平成期の落語家 落語芸術協会相談役;住吉会主宰。



生年
明治40(1907)年4月22日

没年
平成3(1991)年10月11日

出生地
東京・本郷

本名
岩田 喜多二

別名
初名=雷門 小助六,前名=陸の 五郎(ムツミノ ゴロウ),雷門 五郎(カミナリモン ゴロウ)

主な受賞名〔年〕
勲五等双光旭日章〔昭和56年〕,芸術祭賞〔昭和61年〕

経歴
父は6代目雷門助六。5歳のとき、雷門小助六として初高座。大正12年睦の五郎で真打ち。昭和3年雷門五郎と改名。12年落語を離れ大阪で「雷門五郎劇団」の座頭となるが、31年高座に復帰、37年7代目の死を機会に8代目助六を襲名。晩年は数少いベテランとして活躍をつづけた。また寄席踊りの名手として知られ、特に人形をまねた“あやつり”は絶品。かっぽれで知られる住吉踊りの会も主宰する。自伝に「助六ばやし」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「雷門助六」の解説

雷門助六(8代) かみなりもん-すけろく

1907-1991 大正-平成時代の落語家。
明治40年4月22日生まれ。大正元年父の6代雷門助六に入門。小助六,睦の五郎,雷門五郎などを名のる。一時落語界をはなれ劇団を結成したが,昭和31年復帰し,37年8代を襲名。あやつり踊りや「しらみ茶屋」などを得意とした。平成3年10月11日死去。84歳。東京出身。本名は岩田喜多二。著作に「助六ばやし」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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