電子製版(読み)でんしせいはん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

電子製版
でんしせいはん

光の強弱電流の強弱に変えて画像を形成し,印刷原稿を製版する技術。カラースキャナによるものと,電子彫刻機によるものとがある。カラースキャナは原稿を光学的に走査し,色分解して網ネガまたは網ポジにする機械で,四色同時分解,4,2,1色切替え機,単色機などがあり,網版をつくる場合は,コンタクトスクリーンを使用する方式とドットジェネレート方式がある。電子彫刻機は光学的に原稿を走査し,電流の強弱を彫刻針の上下運動に変えて,直接原版を彫刻する機械で,原色版用フラット式とグラビア用シリンダ式とがある。

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百科事典マイペディアの解説

電子製版【でんしせいはん】

電子写真レーザーを応用し,原稿から製版用のネガをつくることなく,直接金属板に平版をつくる方式。前者を電子写真製版,後者をレーザー製版ともいう。特にカラー原稿の色分解,色修正に効果を発揮するカラースキャナーが代表的。→製版
→関連項目原色版写真製版多色印刷

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

電子製版
でんしせいはん
electronic engraving

エレクトロニクスを利用して印刷用の版をつくること。原稿を小さい光点で走査し、電流の強弱に変え、コンピュータで処理したのち、版を直接彫刻する方式としてグラビア用の機械から実用になった。版を直接つくるのではなくて、その前段としてカラー原稿を走査し、色分解して写真ネガチブあるいはポジチブの形に出力する装置(カラースキャナー)を利用した。
 歴史的にみると、版を直接彫刻する方法が実用になり、その後、色分解をするカラースキャナーが盛んに利用されるようになった。前者の例では、1948年アメリカのフェアチャイルド社がプラスチックの板に網版を彫刻するスキャナーグレーバーという機械を発表した。ついで原稿からサイズを変更して製版できるスキャナーサイザーを発表した。この種の単色写真版彫刻機としてドイツのヘル社製クリショグラフその他が出現したが、あまり実用にならなかった。1959年ヘル社が変倍(縦横の比率を変えて拡大縮小)可能、原色版を製版するバリオクリショグラフを発表し、大いに利用された。日本にも数十台輸入されたが、しだいにオフセット印刷の時代に移っていくにつれ、カラースキャナーへと移行した。カラースキャナーでは3色分解、色修整を施したものから、平版を直接得られる。カラースキャナーはさらに発展して、レイアウトスキャナー、トータルスキャナーと称される、仕上がりに近い段階まで加工できるものが出現した。
 なお、机上型の電子編集システムであるDTP(デスクトップ・パブリッシング)では、図版の取り込みに簡易型カラースキャナーが利用されている。[山本隆太郎]

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