需要・供給の法則(読み)じゅよう・きょうきゅうのほうそく(英語表記)demand and supply, law of

  • law of demand and supply
  • じゅようきょうきゅうのほうそく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

競争市場における均衡価格成立に関する法則。あるの競争市場において市場価格が成立するためには,その財の需要量と供給量が一致することが必要である。また,この価格が安定的であるためには,すなわち一度なんらかのショックで価格が均衡価格から離れた場合に自動的に均衡価格に戻るためには,価格が上昇すると供給量が需要量を上回り,価格が下落すると需要量が供給量を上回らなければならない。いいかえると,超過需要が価格と逆方向に動かなければならない。これを需要・供給の法則という。

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百科事典マイペディアの解説

商品の市場価格と売買量は競争市場における需要と供給によって決まるということ。一般に,供給側の事情を一定にして,需要量が増加(減少)すると,価格が上昇(低落)し,また需要側の事情を一定にして,供給量が増加(減少)すると,価格が低落(上昇)し,売買量が増加(減少)する。需給の一致するところで決まる価格を均衡価格という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

競争市場においては、財の市場価格と取引数量がともに需要と供給によって決定されるという法則。一つの財に対する需要量は、その財の価格が高くなれば減少する。すなわち、需要関数Df(p)は価格の減少関数である。の縦軸に価格、横軸に数量をとると、需要曲線はDD曲線のように右下がりの曲線となる。供給量は、価格が高くなれば増大するので、供給関数Sg(p)は価格の増加関数であり、供給曲線はSS曲線のように右上がりの曲線となる。

 いまかりに、価格がp1の水準であると、需要量はd1で供給量はs1となり、供給が需要を超過する。このときの超過分d1s1を超過供給という。超過供給が存在すると、供給側の競争によって価格が低下し、その結果供給量は減少する。価格がp2まで下がったとすると、供給量はs2で需要量はd2となり、こんどは需要が供給を超過する。この超過分s2d2を超過需要という。超過需要が存在すると、需要側の競争によって価格が上昇し、その結果需要量は減少する。このような試行錯誤の過程を経て、価格は需要量と供給量を均等させるpeに到達する。このように需要量と供給量とが均等となる価格peを均衡価格、そのときの取引数量qeを均衡需給量という。この試行錯誤の過程の本質は、「超過需要は価格を上昇させ、超過供給は価格を低下させる」ということであるが、逆に、価格が需要や供給を変化させ、両者を均等に導くとみることもできる。価格のこの作用を「価格の需給調節作用」あるいは「価格のパラメーター機能」とよぶ。このような価格の働きは、政府の市場への干渉や、独占・寡占などが存在するところでは阻害されることになる。

[佐々木秀太]


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