青葛(読み)アオツヅラ

デジタル大辞泉 「青葛」の意味・読み・例文・類語

あお‐つづら〔あを‐〕【青葛】

ツヅラフジ別名
「つる」を繰るところから「くる」「くるし」「くるる」などを導く序詞を構成する語。
「山がつの垣ほに這へる―人は来れども言伝てもなし」〈古今・恋四〉

あお‐かずら〔あをかづら〕【青葛】

アワブキ科蔓性つるせいの落葉低木。他の木にからみついて伸び、葉は卵形。春、黄色小花が咲き、実は青色中国四国九州山野自生
ツヅラフジの別名。

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精選版 日本国語大辞典 「青葛」の意味・読み・例文・類語

あお‐つづらあを‥【青葛】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 植物あおつづらふじ」の異名
      1. [初出の実例]「山菅。日かげ。山藍。浜木綿。葛。笹。あをつづら。〈略〉いとをかし」(出典:枕草子(10C終)六六)
    2. 植物「つづらふじ(葛藤)」の異名。
      1. [初出の実例]「あおつづらを大なる籠にくみて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
  2. [ 2 ] ( 青葛は糸のように繰ることができるので ) 「くる」「くるし」「くるる」などにかかる。
    1. [初出の実例]「人めのみしげき深山の青つづら苦しき世をも思ひ佗びぬる〈章行女〉」(出典:後拾遺和歌集(1086)恋二・六九二)

あお‐かずらあをかづら【青葛】

  1. 〘 名詞 〙
  2. アワブキ科の落葉つる性低木。中国、四国、九州の山野に生える。葉は革質の深緑色で、先がとがった楕円形。春、葉の出る前に黄色の五弁の小花をつける。実はえんどう豆大で、黒ずんだ緑色。つるが青いのでこの名がある。漢名、清風藤。あおきづる。〔百品考(1839)〕
  3. 植物「あおつづらふじ」の異名。《 季語・夏 》〔本草和名(918頃)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「青葛」の解説

青葛 (アオカズラ)

学名Sabia japonica
植物。アワブキ科の落葉つる性植物

青葛 (アオツズラ)

植物。ツズラフジ科の落葉つる性植物,薬用植物。アオツズラフジの別称

青葛 (アオカズラ)

植物。ツズラフジ科の落葉つる性植物。ツズラフジの別称

青葛 (アオツズラ)

植物。蔓をもつ低木類の総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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