非正規労働者(読み)ヒセイキロウドウシャ

百科事典マイペディアの解説

非正規労働者【ひせいきろうどうしゃ】

いわゆる正社員とよばれる雇用以外の雇用による労働に従事している労働者。法的な雇用形態でいえば,有期契約労働者派遣労働者パートタイム労働者のいずれか一つまたはその複数に該当する雇用である。より一般的にはアルバイター,フリーターと呼ばれる労働者も含む。終身雇用制の崩壊,長期不況のなかで,全雇用者に占める割合は長期的に増加傾向にあり,とくに格差社会と呼ばれる近年急増し,2011年には過去最高の35.2%にのぼっている。10代後半では約7割が非正規労働者となっているといわれる。格差社会の是正のために,正規雇用の促進,非正規から正規雇用への転換の促進,被用者保険(健康保険厚生年金保険)の適用条件の改善が国の緊急の課題となっている。
→関連項目雇用保険労働組合法

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

非正規労働者
ひせいきろうどうしゃ

正社員以外の非正規雇用の形態で働く労働者。アルバイト、パートタイマー、契約社員、派遣社員などとよばれる労働者の総称である。通常は、時間当り賃金が正規労働者よりも低く、福利厚生面などでの待遇も悪い。半年、1年などの短期契約が多く、キャリアアップのための制度や正社員へ登用する仕組みも設けられていないことが多い。日本では、1980年代から雇用者全体に占める非正規雇用の比率が上昇しているが、これは同時期にスーパーマーケットや外食産業など、安価で短期的な労働力を必要とするサービス産業が発展したことによる。1990年代後半になると、バブル崩壊の影響により企業が新卒採用を絞り込んだことから、こうした労働者の増加傾向が著しくなり、2003年(平成15)には雇用者全体の30%を超えた。総務省の2012年就業構造基本調査では、非正規労働者は約2043万人となり、初めて2000万人を突破した。比率も38.2%と過去最高を更新している。高齢化により、医療・福祉分野における女性のパートタイム雇用が拡大していることも、非正規雇用比率の上昇につながっている。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

配偶者

夫婦の一方からみた他方。配偶者としての身分は、婚姻によって取得し、婚姻の解消によって失う。親族ではあるが、親等はない。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

非正規労働者の関連情報