領空侵犯(読み)リョウクウシンパン

デジタル大辞泉 「領空侵犯」の意味・読み・例文・類語

りょうくう‐しんぱん〔リヤウクウ‐〕【領空侵犯】

一国領空に、他国航空機所定の手続きを経ないで侵入すること。国際法上の違法行為とされる。

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共同通信ニュース用語解説 「領空侵犯」の解説

領空侵犯

防衛省によると、国際法上、国家は領空に関し完全かつ排他的な主権を有している。航空自衛隊はこの権利を守るため、自衛隊法に基づき、緊急発進(スクランブル)を実施している。警察権の行使に当たる活動と位置付けている。空自レーダーで日本周辺の航空機の動向を監視しており、領空外側の防空識別圏に入り領空侵犯の恐れがある機体には、戦闘機退去警告や強制的に着陸させる役割を担う。(共同)

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精選版 日本国語大辞典 「領空侵犯」の意味・読み・例文・類語

りょうくう‐しんぱんリャウクウ‥【領空侵犯】

  1. 〘 名詞 〙 外国の航空機が、国際法規または当該国の法令に違反して領空に侵入すること。許可なく領空に侵入した場合は、まず警告を発し、なお侵入を継続するならば撃墜を含め実力でこれを排除することが認められている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「領空侵犯」の意味・わかりやすい解説

領空侵犯
りょうくうしんぱん

領空は国際民間航空条約により領域国の完全かつ排他的な主権下にある。領海における船舶とは異なり,航空機は領空において無害通航権に準ずる権利をもっていないため,領域国の同意なくして領空内に立入った場合,領空侵犯として国際法上の不法行為となる。領空侵犯機に対しては,軍用機による警告,威嚇射撃,強制着陸,直接銃撃による撃退など,段階を追った措置が規定されているが,民間機に対する撃墜は原則禁止がすでに確認されている。

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世界大百科事典(旧版)内の領空侵犯の言及

【航空機】より

…航空機は,公海・無主地上の飛行の自由を有し,登録国の支配に服する。航空機が外国領空に許可なく侵入する場合には,領空侵犯を構成し,撃墜を含めて下土国の自由な決定にゆだねられる。軍用航空機が許可を得て外国領域にあるときは,軍艦と同様の特権(不可侵権治外法権)を有する。…

※「領空侵犯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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