飲中八仙(読み)インチュウハッセン

デジタル大辞泉 「飲中八仙」の意味・読み・例文・類語

いんちゅう‐はっせん【飲中八仙】

中国代の八詩人。杜甫七言古詩「飲中八仙歌」に詠まれた、賀知章・汝陽王李璡りしん李適之りてきし崔宗之さいそうし・蘇晋・李白張旭ちょうきょく焦遂しょうすい八人酒豪人物画画題として取り上げられる。

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精選版 日本国語大辞典 「飲中八仙」の意味・読み・例文・類語

いんちゅう‐の‐はっせん【飲中八仙】

  1. 〘 名詞 〙 八人の酒仙。とくに中国、唐の杜甫が、「飲中八仙歌」の中で詠んだ賀知章、李璡、李適之、崔宗之、蘇晉、李白、張旭、焦遂の八人をさす。また、杜甫の詩によって、八人の酔態を描く「飲中八仙図」が南宋画の画題として、多くとりあげられた。
    1. [初出の実例]「伝聞、飲中八僊(インちゅうノハッセン)直下に見おろし、せうちうや淡盛(あわもり)やア水のむやうでたわいがないと、世を一飲(ぐいのみ)に見破り」(出典咄本・くだ巻(1777)序)
    2. [その他の文献]〔警世通言‐李謫仙酔草嚇蛮書〕

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百科事典マイペディア 「飲中八仙」の意味・わかりやすい解説

飲中八仙【いんちゅうはっせん】

中国,唐の詩人杜甫(とほ)が七言22句の《飲中八仙歌》でうたった同時代の文人,賀知章,王王進(おうしん),李適之(りてきし),崔宗之(さいそうし),蘇晋(そしん),李白,張旭(ちょうきょく),焦遂(しょうすい)の8人のこと。詩文書画などにすぐれ,大酒を飲み風狂の態で知られた。画題としてしばしば扱われ,雪村池大雅円山応挙らも描いている。

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