デジタル大辞泉 「高幡不動」の意味・読み・例文・類語
たかはた‐ふどう【高幡不動】

東京都日野(ひの)市高幡にある真言(しんごん)宗智山(ちさん)派の寺。正しくは高幡山金剛寺、高幡山明王(みょうおう)院と号する。本尊は不動明王。開創年代は不明であるが、大宝(たいほう)年間(701~704)以前といわれ、行基が大日如来(にょらい)を安置し、空海が不動明王を安置したという。貞観(じょうがん)年間(859~877)に清和(せいわ)天皇の勅命によって慈覚(じかく)大師円仁(えんにん)が高幡山の山上に不動堂を建てたともいう。一時荒廃するが元慶(がんぎょう)年間(877~885)に平円(へいえん)が再興し、陽成(ようぜい)天皇の勅願所となる。1335年(建武2)暴風のため倒壊。1342年(興国3・康永1)ごろ儀海(ぎかい)の代に現地に移建した。1415年(応永22)乗海(じょうかい)が堂宇を修理。足利尊氏(あしかがたかうじ)・氏満(うじみつ)・満兼(みつかね)の帰依(きえ)を受け、とくに満兼は荘園(しょうえん)300町を寄進したという。千葉成田山、神奈川大山とともに関東三不動の一つとして名高い。不動堂は1342年、仁王門は室町末期の建立で、ともに国の重要文化財に指定されている。境内には近藤勇(いさみ)・土方歳三(ひじかたとしぞう)の碑や芭蕉(ばしょう)句碑がある。1月28日の初不動には参拝者が多い。
[清水 乞]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...