翻訳|congestion
静脈血が異常に増加した状態で,静脈の狭窄,血栓などによる閉塞,外からの圧迫などの通過障害により,静脈血が局所から流出することが妨げられたときにおこる。また心臓の機能が障害され,心臓が血液を押し出したり吸引したりする力が弱まっても鬱血がおこる。鬱血がおこると,静脈血が多いため皮膚や粘膜は暗紫色または暗青色となり,その部分の温度は下がり冷たくなる。また血液の液体成分が血管外に濾出するため水腫がおこる(これを鬱血性水腫という)。一時的な鬱血では,組織や臓器の障害は軽く,鬱血がなくなると多くは回復するが,鬱血が長く続くと障害は重くなり,実質細胞は変性,萎縮し,同時に間質の結合組織の増加がおこり硬くなる(これを鬱血性硬化という)。心臓の僧帽弁の異常の場合にみられる肺の褐色硬化,長く継続する右心の機能不全の場合にみられる肝臓の鬱血性肝硬変などは,その代表的なものである。似たような状態に充血があるが,これは動脈血が流入することによっておこる点で鬱血とは異なる。
→水腫
執筆者:毛利 昇
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加