鬼ヶ城山(読み)おにがじようやま

日本歴史地名大系 「鬼ヶ城山」の解説

鬼ヶ城山
おにがじようやま

豊浦郡の南端、下関市境にそびえる標高六一九・六メートルの岩山。豊浦町黒井くろいと下関市内日うつい吉見よしみなどの地区にまたがる。

全山ほとんど草でおおわれ、所々岩石が突起する。山麓は松・竹などの良林があり、材木や薪炭を出す。途中に銅鉱石採鉱の廃坑がある。峰の一つに「経の尾」があるが、これは昔黒井村清林せいりん庵の住職が、法華経を埋めたところから名付けられたと伝える。

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改訂新版 世界大百科事典 「鬼ヶ城山」の意味・わかりやすい解説

鬼ヶ城山 (おにがじょうやま)

愛媛県南西部,宇和島市にある山。標高1151m。山地一帯は国有林で,山頂付近のブナ自然林は日本の南限に当たる。四国深山を代表するツクシシャクナゲは高さ3mに近いものもあり,200本におよぶ群落がある。1975年には黒尊スーパー林道が完成し,山頂付近まで自動車で登れる。山から東側の滑床(なめとこ)渓谷にかけては足摺宇和海国立公園の特別地域で,鳥獣特別保護地区でもある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鬼ヶ城山」の意味・わかりやすい解説

鬼ヶ城山
おにがじょうやま

愛媛県南西部,宇和島市東部にある山。一般には鬼ヶ城という。標高 1151m。鬼ヶ城山塊の最高峰は高月山 (1229m) で,北には毛山 (1089m) がある。東部には渓谷美と野猿で有名な滑床渓谷があり,高月山の北に成川渓谷がある。西の権現山との間に薬師谷渓谷がある。足摺宇和海国立公園に属し,行楽地としてにぎわっている。

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世界大百科事典(旧版)内の鬼ヶ城山の言及

【津島[町]】より

…東は高知県に接する。三方を山に囲まれ,町域北端の鬼ヶ城山(1151m)に発して宇和海に注ぐ岩松川などの河川沿いに低地がある。一帯は津島郷とよばれ,中世,岩松の天ヶ森城に拠ってあたりを支配した越智氏は,津島殿と称された。…

※「鬼ヶ城山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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