麦藁帽子(読み)ムギワラボウシ

デジタル大辞泉 「麦藁帽子」の意味・読み・例文・類語

むぎわら‐ぼうし【麦×藁帽子】

麦稈真田ばっかんさなだをとじつけて作った帽子。夏に日よけ用として用いる。麦藁帽ストローハット
[類語]帽子被り物シャッポキャップハットソフト帽かんかん帽パナマ帽制帽学帽角帽チロリアンハットテンガロンハットトルコ帽正ちゃん帽山高帽子シルクハット中折れ鳥打ち帽鳥打ち帽子ハンチングベレーボンネットビーニー

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精選版 日本国語大辞典 「麦藁帽子」の意味・読み・例文・類語

むぎわら‐ぼうし【麦藁帽子】

  1. 〘 名詞 〙 麦藁真田を編んで作った夏帽子。平たく厚手に編んだものや、頂の丸いもの、鍔広(つばびろ)のものなど種々ある。ストローハット。かんかん帽。むぎわら帽。
    1. [初出の実例]「上布の単衣、黒絽の羽織、博多の帯、麦藁帽子に金時計と形を扮へ」(出典:郵便報知新聞‐明治一六年(1883)七月一三日)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「麦藁帽子」の意味・わかりやすい解説

麦藁帽子
むぎわらぼうし

麦藁の茎を真田(さなだ)状に編み、とじつけた帽子。おもに夏用に用いられる。ギリシア時代にすでにペタソスpetasosやトリアthoriaという帽子があり、実用的な日よけとしては中世から農民がかぶっていたが、18世紀後半から華やかな婦人帽ができて流行した。1870年ごろ機械製造が始まり、80年代にはイギリスでボーター(カンカン帽)が現れ、1930年代まで流行した。日本では1878年(明治11)東京・大森の島田十郎兵衛がつくり始め、明治20年代から男子物を中心に流行した。

[浦上信子]

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世界大百科事典(旧版)内の麦藁帽子の言及

【麦】より

…畑で収穫された最初あるいは最後の麦束には穀物の精霊が宿るといわれ,これを魔よけや招福のお守りとして軒につるしたり,わら人形にしたりする習慣が西洋各地にある。麦わら帽子をかぶれば幸運がくるという俗信もこれに関連している。古代ギリシアのエレウシスの密儀では,麦束が太陽の象徴として使用された。…

※「麦藁帽子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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