ベレー(読み)べれー

デジタル大辞泉 「ベレー」の意味・読み・例文・類語

ベレー(〈フランス〉béret)

丸く平らな縁なしの帽子フェルトビロードなどで作る。ベレー帽
[類語]被り物帽子山高帽子シルクハット中折れ鳥打ち帽ハンチングかんかん帽ボンネット被り物シャッポキャップハットソフト帽麦藁帽子パナマ帽制帽学帽角帽チロリアンハットテンガロンハットトルコ帽正ちゃん帽鳥打ち帽子ビーニー

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精選版 日本国語大辞典 「ベレー」の意味・読み・例文・類語

ベレー

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] béret, berret )[ 異表記 ] ベレ・ヴェレ 布や革などでつくった丸く平たい縁なし帽子。ベレー帽。
    1. [初出の実例]「頭巾に似たる帽子ベレエを」(出典:ふらんす物語(1909)〈永井荷風〉橡の落葉)

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改訂新版 世界大百科事典 「ベレー」の意味・わかりやすい解説

ベレー
béret[フランス]

丸く平らなクラウンを,サイズに合わせた革帯によって頭を包むように形づくった単純な帽子。材料はやわらかい毛織物,とくにフェルトでつくられたものが多く,いずれもクラウンの頂に小さいつまみ飾りをつけているのが特徴である。このような帽子の原型は,すでにギリシア時代に出現していたが,15~16世紀に聖職者たちが用いた角帽(ビレッタbiretta)が,スペインとフランスの国境バスク地方農民に広がり,ベレーの基本型として一般化した。今日,学生,芸術家に用いられ,また婦人帽としてファッション化されたものは,このバスク地方の帽子(別称バスク・ベレー)が洗練されたものであろう。服飾史上,ベレーが華やかに登場したのはルネサンス時代で,大小さまざまの変り型ベレーにスラッシュ(切込み),羽根,モール,ブローチなどを飾り,変化に富んだかぶり方が行われた。
帽子
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベレー」の意味・わかりやすい解説

ベレー(縁なし帽)
べれー
beret 英語
béret フランス語

フェルトやビロードなど柔らかい素材を用いた縁(ふち)なし帽。頭にぴったりするよう、かぶり口の裏に革や布テープがついている。イタリアで丸い布の縁を、紐(ひも)などで縮めて頭にあわせかぶったのが最初といわれるが、カトリック僧の堅い帽子birettaが原型とも考えられる。中世僧侶(そうりょ)や兵士がかぶった小型の帽子バレットbarretや、14世紀の縁なし帽バレットbarret, barretteから変化した語。一般に普及しているのは、フランスとスペインの間にあるバスク地方の農民がかぶったバスクベレーである。また軍帽のキャップ型のものをいうときもある。

[浦上信子]


ベレー(デュ・ベレー)
べれー

デュ・ベレー

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百科事典マイペディア 「ベレー」の意味・わかりやすい解説

ベレー

丸く平たい縁なしの帽子。バスク地方の農民がかぶっていたものが一般に広まったといわれる。柔らかいウール,毛糸などで作られ,男女ともにかぶられる。
→関連項目帽子

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