ダラム(英語表記)Durham

翻訳|Durham

精選版 日本国語大辞典 「ダラム」の意味・読み・例文・類語

ダラム

〘名〙 (dram)⸨ドラム⸩ ヤード‐ポンド法による質量の単位。常用と薬用があり、一ダラムは、常用では十六分の一常用オンス(約一・七七グラム)。薬用では八分の一薬用オンス(約三・八九グラム)。〔工学字彙(1886)〕

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デジタル大辞泉 「ダラム」の意味・読み・例文・類語

ダラム(Durham)

英国イングランド北部、ダラム州の都市。同州の州都。10世紀末、聖カスバートの遺品安置のため創設された教会に起源する。産業革命以降、炭鉱地帯の中心地として発展。鉱物資源にも恵まれ、鉱工業が盛ん。歴史的建造物が多く、世界遺産(文化遺産)に登録されたダラム城ダラム大聖堂がある。ダーラム
米国ノースカロライナ州中央部の都市。タバコの生産と綿織物業の中心地として発展。1959年に、同都市とチャペルヒルローリーを結ぶ三角形の地域にリサーチトライアングルというリサーチパークが設置され、ハイテク産業が盛ん。

ダラム(dram)

ヤードポンド法の質量の単位。常用では、1ダラムは16分の1オンスで、約1.772グラム。薬用では、8分の1薬量オンスで、約3.888グラム。ドラム。

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改訂新版 世界大百科事典 「ダラム」の意味・わかりやすい解説

ダラム
Durham

イギリス,イングランド北部,ダラム州の州都。人口8万6000(1991)。ウィア川に囲まれた小丘上の要害に位置するため,アングロ・サクソン時代から,ノーサンブリア王国などの政治・軍事上の主要都市として発展。10世紀末には,バイキングに破壊されたリンディスファーンから司教座が移って,司教座都市となった。ノルマン・コンクエスト後,北方スコットランドとの対抗の必要上,城が建設され,司教には王権に準ずる大幅な権限が与えられたので,以後中世を通じて,同司教は辺境伯として半独立の地位を保った。近代以降はダラム州の行政および宗教の中心として機能を果たしている。また,1832年にはダラム大学が設立された。
執筆者:

ダラム大聖堂はノルマン・ロマネスク様式による。正称はキリスト・聖母大聖堂Cathedral of Christ and Our Lady。司教ウィリアム・オブ・セント・カリレフWilliam of Saint Carilephが1093年に起工し,大部分が1130年ごろに完成を見た。13世紀に,3祭室式の東端アプス(後陣)が現在の袖廊式チャペルに改められ,また西正面に低層ポーチが付加された。交差部の大塔は15世紀末に完成。堂内全体に交差リブ・ボールトをかけた最も早い例のひとつで,12世紀中葉,北フランスのイル・ド・フランス地方(サン・ドニ修道院教会堂など)に始まるとされる,ゴシック式ボールトに一歩先んじた原型を示す。身廊大アーケードの円柱に深い溝彫による幾何学文様が刻まれるなど,後期ノルマン式装飾をとどめる。
執筆者:

ダラム
Durham

アメリカ合衆国ノース・カロライナ州中央部のタバコ都市。人口20万4845(2005)。ピードモント地域に広がるタバコ畑の中に位置し,タバコ製造の中心地として有名。繊維,食品加工,肥料,化学製品などの工業もある。1750年ごろ集落が建設され,南北戦争後,タバコ産業の発展によって町が成長した。ダラム,チャペル・ヒル,ローリーを結ぶ三角形の地域に,1959年建設されたリサーチ・トライアングル・パークがあり,各種研究機関が集中している。デューク大学(1838創立)の所在地。
執筆者:

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダラム」の意味・わかりやすい解説

ダラム
Durham

イギリスイングランド北東部の単一自治体(ユニタリー unitary authority)。行政府所在地ダラム。1974年の自治体再編により,それまでのダラム県の一部がタイン・ウィア地域とクリーブランド県に分離され,ヨークシャー県の一部が編入された。1997年にダーリントンが分離し,2009年に県から単一自治体に移行した。北海に面し,ウィア川河谷を挟んで西のペナイン山脈,東の東ダラム台地からなり,南部にはティーズ川沿岸低地が広がる。ローマ時代は対スコットランドの前哨地であり,のちにノーサンブリア王国に編入。中世には外敵の侵入と反乱が続き,不安定で,経済的な重要性をもたなかったが,19世紀には炭田開発に伴ってイギリスの工業地帯の一つとして発展し始めた。1825年ダーリントンに世界最初の旅客鉄道が開通し,鉄鋼や造船など重工業が発達したが,石炭産業の斜陽化に伴い,第2次世界大戦後,北東開発地域に指定され,軽工業への転換が進められた。炭鉱労働者を収容するため,エイクリッフとピーターリーの二つのニュータウンが建設された。農業は西部の高地では牧羊,東部では混合農業が中心で,乳製品の製造も盛ん。ダラム市は教育の中心地で,名門大学がある。面積 2226km2。人口 49万9800(2005推計)。

ダラム
Durham

イギリスイングランド北東部,ダラムの行政府所在地。ニューカッスルアポンタインの南約 20kmにあり,ウィア川に臨む。7世紀の聖人カスバート司教の名声と,スコットランドとイングランド間の戦略拠点にあったことから発展し,宗教,教育,行政の中心地として繁栄した。文化,行政の中心地で,大規模な工業はないが,オルガンと絨毯の製造で有名。ダラム大聖堂や,聖マーガレット聖堂,聖オズワルド聖堂,町を囲む城壁など,史跡や古い建築物が多い。1832年創立のダラム大学がある。1986年ダラム城と大聖堂が世界遺産の文化遺産に登録された。都市圏人口 4万2939(2001)。

ダラム
Durham

アメリカ合衆国,ノースカロライナ州中北部の都市。州都ローリーの北西約 30km,ピードモント地方東部にある。 19世紀中頃建設され,州で最も新しい都市の一つ。たばこ産業で発展し,現在国内の巻たばこの約5分の1を生産。綿織物,メリヤス加工などの繊維工業や木材,機械,電気器具の製造工業も発達。黒人の地位が高く,多くの企業に進出している。有名なデューク大学をはじめ,多くの大学や研究所がある。グリーンズバラとローリーを結ぶ鉄道の要所。ローリー,チャペルヒルとともにリサーチトライアングル地区を形成し,近年テクノポリスとして各種ハイテク産業が立地している。人口 22万8330(2010)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダラム」の意味・わかりやすい解説

ダラム
だらむ

ダーラム

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