ニューカッスルアポンタイン(英語表記)Newcastle upon Tyne

デジタル大辞泉 の解説

ニューカッスル‐アポンタイン(Newcastle-upon-Tyne)

ニューカッスル

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精選版 日本国語大辞典 の解説

ニューカッスル‐アポン‐タイン

  1. ( Newcastle upon Tyne ) イギリス、イングランド北東部、北海に注ぐタイン川河口港湾都市。ノーサンバーランド炭田をひかえ、産業革命以来、石炭積出港造船製鉄などの工業都市として発展。ニューカッスル。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ニューカッスルアポンタイン
Newcastle upon Tyne

イギリスイングランド北東部,タイン・ウィア地域の中心都市。周辺を含めてニューカッスルアポンタイン地区を構成する。ロンドンの北北西約 400km,北海に注ぐタイン川の最下流部北岸にある。ローマ時代に要塞が築かれたことに始まる町で,市名は 1080年ここに新しい城(ニューカッスル)が建設されたことに由来する。発展は 12世紀にスコットランドとの境界地帯を守る要衝となってからで,防壁に囲まれた町に商人が集まり,商業中心地として急速に発展。特に羊毛の取り引きが盛んで,14世紀半ばに毛織物工業も始まった。16世紀には羊毛に代わって石炭が重要となり,背後の炭田地帯からの石炭をロンドンに積み出した。18世紀末からガラス,製鉄,造船などの工業が始まり,工業都市として発展。20世紀後半には採炭や重工業は衰退したが,経済の主力をサービス業や金融業などに移し,イングランド北部の中心都市となっている。学術,文化の中心地でもあり,ニューカッスル大学をはじめとする高等教育機関や,考古学博物館,科学技術博物館などがある。ロンドンとエディンバラを結ぶ幹線鉄道が通る交通要地で,タイン川水運や北海に通じる水路に恵まれる。地区面積 113km2。地区人口 26万9500(2004推計)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ニューカッスル・アポン・タイン
にゅーかっするあぽんたいん
Newcastle upon Tyne

イギリス、イングランド北東部、タイン・アンド・ウェア大都市県の港湾・工業都市。同県と北隣のノーサンバーランド県の県都を兼ね、イングランド北東部一帯の中心都市となっている。人口25万9573(2001)。サウス・シールズサンダーランドなど近隣諸都市を含むタインサイド大都市圏を形成する。

 北海に注ぐタイン川の河口から最初の渡河点(河口から13キロメートル上流)を防備するため、ローマ人の砦(とりで)が築かれたのが町の起源。今日の地名は、1080年ウィリアム1世(征服王)の長子ノルマンディ公爵が同じ場所に新しい城(ニュー・カッスル)をつくったことに由来する。城の本丸、城門と城壁の一部は今日なお保存され、14世紀初期に完成した市の壁(一部残存)や14世紀の教会、17世紀のギルドハウスがいまに残る。市の発展期は産業革命(18~19世紀)の時期に一致し、石炭積み出しと造船を軸に繁栄した。今日でも国内有数の港湾施設を有し、造船業が発達する。しかし20世紀に入ってからは、商業、サービス、行政、文教などの中心地としての機能が強まった。整備された都心部は建築家ドブソンJohn Dobson(1787―1865)らにより、1825~40年に完成した。総合大学、古代博物館など文教施設が多い。なお、イングランド西部スタッフォードシャー県にはニューカッスル・アンダー・ライムNewcastle-under-Lyme(人口7万4600、2002推計)があり、正称を用いて区別している。

[久保田武]

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百科事典マイペディア の解説

ニューカッスル・アポン・タイン

英国,イングランド北東部,タイン川河口近くに位置する工業都市。タイン・アンド・ウィア特別州の州都。略称ニューカッスル。ノーサンバーランド・ダーラム炭田の中心に立地し,造船,機械,化学,ガラスなどの工業が行われる。ローマ時代ハドリアヌス帝の堡塁の東端で北辺防御の要塞(ようさい)であった。11世紀に新しい城が築かれ名の由来となった。14世紀以後石炭積出港として発達。18万9000人(2001)。
→関連項目ハドリアヌスの壁

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