出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…メッケル軟骨は胎児期だけに現れ,その後端(爬虫類の関節骨)がつち骨になり他の一部が靱帯(じんたい)などになるほかは消失する。下顎を上顎に結びつけるこめかみの関節つまり顎関節は,爬虫類・鳥類までは上の方形骨と下の関節骨の間にあるが,哺乳類では鱗状骨(哺乳類では側頭骨という)と歯骨の間に形成される。哺乳類とりわけヒトについては,鼓骨と合体した鱗状骨のことを〈側頭骨〉,下顎骨格の全体をなすようになった歯骨のことを新たに〈下顎骨〉と呼ぶことになっている。…
…軟骨頭蓋に由来する一次骨は脳腔の側面,底部および後部の付近に局在し,四つの領域に区分することができる。すなわち,眼窩(がんか)側頭部には4種6個の骨(哺乳類では合一して蝶形骨と篩骨(しこつ)の一部になる),耳の迷路部には5種,両側で10個の骨(哺乳類では岩骨になり,ヒトではこれが皮骨の鱗状骨と合して側頭骨になる),篩骨部には2種3個の骨(哺乳類では篩骨の大半になる),後頭部では脊髄の出口(大後頭孔)を取り囲む3種4個の骨(哺乳類では後頭骨になる)のほか,耳小骨が1種2個(哺乳類では3種6個),以上合計15種25個(哺乳類では7種11個)の軟骨性骨が分化する。軟骨魚類では脳は軟骨頭蓋で完全に覆われているのに対し,硬骨魚類以上では脳の天井,つまり頭頂部は前頭骨,頭頂骨,後頭頂骨など(哺乳類では3種5~6個)の皮骨に覆われる。…
※「側頭骨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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