薬剤の承認審査に必要な申請書類に記載される、原薬や医薬品製剤の化学・製造・品質管理に関する情報。chemistry, manufacturing and controlの略で、それぞれの頭文字をとったものである。広義には医薬品の開発から製造および品質管理までを一貫して行う概念自体をさすことが多い。もともとは欧米の製薬会社が取り入れた、特定の薬剤を一括して管理しようとする考え方であるが、日本でも急速に普及し、専門に扱う部署をもつ製薬会社も多くなっている。なお、原薬とは医薬品のなかに含まれる個別の有効な化学成分のことで、医薬品製剤とは疾病の予防や診断・治療に実際に用いられる薬剤のことである。
製薬会社におけるCMC研究は盛んに行われており、このなかには、原薬の物理化学的性質、医薬品の製剤処方および製造法、治験の方法、品質評価と管理などにかかわる研究全般が含まれる。加えて、大量生産した場合の品質の安定性や、カプセルや錠剤などさまざまな剤形にした場合の安定性、さらには錠剤の飲みやすい形状やサイズ、薬効が最大限となる服薬法や投与法なども研究対象となる。
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…溶液中である濃度以上になると,数十個の分子が会合しミセルをつくる。この濃度を臨界ミセル濃度critical micelle concentration(略号CMC)という。ミセルはコロイド次元の大きさをもつので,臨界ミセル濃度以上で界面活性剤溶液はコロイド系となり,コロイドに特有の性質を示すようになる。…
…ミセルの存在は,1913年マクベーンJames William McBain(1882‐1953)により提唱された。濃度が十分低いとき,界面活性剤は分子状に溶解するが,ある濃度(臨界ミセル濃度critical micelle concentration,CMCと略記)になるとミセルを形成し,水溶液の性質はこの濃度を境にして顕著に変化する。ミセルの内部は親油性で,油類を溶かしこむことができる。…
※「CMC」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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