LGBT(読み)エルジービーティー

デジタル大辞泉 「LGBT」の意味・読み・例文・類語

エル‐ジー‐ビー‐ティー【LGBT】[lesbian, gay, bisexual, transgender]

lesbian, gay, bisexual, transgender性的マイノリティーのうち、レスビアンゲイバイセクシュアルトランスジェンダーの総称。

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共同通信ニュース用語解説 「LGBT」の解説

LGBT

同性愛レズビアンとゲイ、両性愛のバイセクシュアル、生まれつきの性別に違和感を持つトランスジェンダーの頭文字を取った性的少数者を指す言葉。この分類に当てはまらない人も含め「性的指向と性自認」の略称として「SOGI」という言葉も使われる。同性婚の合法化は2001年のオランダ皮切りに、ドイツオーストラリアなど各国に広がっている。米国の連邦最高裁は15年6月、同性カップルも結婚する権利があると認め、同性婚を禁じる一部の州法を違憲と判断した。(共同)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「LGBT」の意味・わかりやすい解説

LGBT
えるじーびーてぃー

女性同性愛者のレズビアン、男性同性愛者のゲイ、両性愛者のバイセクシュアル、出生時に割当てられた性別と性自認が一致しないトランスジェンダーの人々のそれぞれの英語表記lesbian、gay、bisexual、transgenderの頭文字を組み合わせた頭字語である。GLBT(ジーエルビーティー)の表記もある。性的マイノリティの総称として用いられることもあるが、LGBT以外にも性的少数者は存在することが近年、可視化されてきた。このため、特定の枠に属さない人や自らの性的指向や自認が定まっていない人をさすことばを含んだLGBTQLGBTQ+などの総称が用いられるようになってきている。

[北丸雄二 2022年9月21日]

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知恵蔵 「LGBT」の解説

LGBT

「Lesbian」(レズビアン、女性同性愛者)、「Gay」(ゲイ、男性同性愛者)、「Bisexual」(バイセクシュアル、両性愛者)、「Transgender」(トランスジェンダー、出生時に診断された性と自認する性の不一致)の頭文字をとり、セクシュアル・マイノリティー(性的少数者)の一部の人々を指した総称。全ての性的少数者を指す言葉ではないため、「Asexual」(アセクシュアル、同性にも異性にも性的欲望を持たない人)の「A」、「Intersex」(インターセックス、身体的に男女の区別がつきにくい人)の「I」、「Questioning」(クエスチョニング、自分の性別や性的指向に確信が持てない人)の「Q」など、LGBT以外のカテゴリーの性的少数者を表す単語の頭文字をLGBTにつけることもある。
もともと欧米などで使われていた言葉で、米国で差別撤廃や法的権利獲得などを求めて別々に活動していたレズビアンやゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの人々が、1990年代のエイズ問題を機に連帯し、自分たちをLGBTと呼ぶようになった。
日本では、90年代から「プライド」と呼ばれるLGBTの人々などによるパレードや映画祭など、LGBTへの理解を深める活動が各地で行われるようになり、LGBTという言葉が広まっていった。広告会社である電通が2015年、20~59歳の男女約7万人を対象に行った調査によると、LGBTに該当する人の割合は7.6%だった。
性的少数者の権利を守り、当事者が生活しやすい環境を整えるための行政や企業などの取り組みも進められている。同性カップルに結婚に相当する関係などを認める同性パートナーシップ制度は、15年に東京都渋谷区で条例が施行されて以降、東京都世田谷区や那覇市、札幌市などでも導入された。東京都国立市では18年4月、個人の性的指向や性自認を第三者が勝手に公表する「アウティング」を禁じる全国初の条例が施行された。教育現場では、文部科学省が15年、都道府県の教育委員会などにLGBT生徒へのきめ細かな対応を求める通知を出し、16年には教職員向けにLGBT生徒への対応をまとめた手引きを発行した。17年に改訂されたいじめ防止基本方針には、LGBT生徒への配慮が盛り込まれている。また、外資系企業を中心に、一部の企業では、性的指向や性自認による差別を禁じる社内規定や、社内の支援グループの整備などが進められている。

(南 文枝 ライター/2018年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「LGBT」の意味・わかりやすい解説

LGBT
エルジービーティー

レズビアン lesbian,ゲイ gay(→同性愛),バイセクシュアル bisexual(→両性愛),トランスジェンダー transgenderの頭文字をとった頭字語。その 4者だけでなく,性別(→)や性的指向に関する少数者全般をさす語としても使用される。LGBTの末尾に,性的欲望をもたないアセクシュアル asexualの Aや,性的マイノリティ全般をさすクィア queerの Q,あるいは,自身の性別や性的指向にゆれを感じ,分類できないと考えるクエスチョニング questioningの Qなど,さまざまな性的マイノリティの頭文字が加えられることもある。生物学的な性別が典型的な男性型,女性型ではない性分化疾患 DSDs; disorders of sex developmentの人をさすインターセックス intersexの Iをつけることもあるが,性分化疾患の当事者には,中間の性を想像させる intersexという語を否定し,さらに LGBTと問題が異なると主張する人も多い(→半陰陽)。また,性的少数者,性的マイノリティという語のほうがより包括的であり,アイデンティティで区分しないため望ましいという見方がある一方,それらの語ではそれぞれのまったく異なる状況や経験が不可視化されるという指摘もある。

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知恵蔵mini 「LGBT」の解説

LGBT

性的少数者を限定的に指す言葉。レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(出生時に診断された性と、自認する性の不一致)の頭文字をとった総称であり、他の性的少数者は含まない。1970年代には主にゲイが法的権利獲得や差別撤廃などを求めて「プライド」などと称されるパレード他の活動を始め、次第に4者が合流して全世界に活動が広まった。世界最大規模のブラジル「サンパウロ・ゲイ・プライドパレード」では、2009年に推計320万人が参加しており、日本でも各都市で大規模なパレードが開催されている。13年現在、同性結婚を認めた国は約20カ国にのぼり、14年4月15日にはインドで「第三の性」(トランスジェンダー)を法的に認める最高裁の判決が出された。

(2014-4-23)

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人事労務用語辞典 「LGBT」の解説

LGBT

LGBTとは、性的少数者(セクシュアル・マイノリティ)の総称の一つです。同性愛のLesbian(レズビアン)とGay(ゲイ)、両性愛のBisexual(バイセクシュアル)、出生時に法律的/社会的に定められた自らの性別に違和感を持つTransgender(トランスジェンダー)の四つの言葉の頭文字をとっています。ダイバーシティの推進の一つにLGBTへの理解が挙げられ、日本においても企業の取り組みが増えつつあります。

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

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