WEP(読み)ウェップ

デジタル大辞泉 「WEP」の意味・読み・例文・類語

ウェップ【WEP】[wired equivalent privacy]

wired equivalent privacy無線LAN暗号化方式の規格の一。ストリーム暗号RC4採用アクセスポイントとの接続には、WEPキーとよばれる暗号鍵設定を必要とする。脆弱性が多く発見されたため、後継規格としてWPAが策定された。

ダブリュー‐イー‐ピー【WEP】[wired equivalent privacy]

wired equivalent privacy》⇒ウェップ(WEP)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「WEP」の意味・わかりやすい解説

WEP
うぇっぷ

無線LANに使われる初期暗号化技術の一つ。「有線と同等のプライバシー」という意味のwired equivalent privacyの略。

 無線で通信を行うときに傍受されても内容がわからないように暗号化するための技術で、RC4というアルゴリズムをベースにした共通鍵(秘密鍵)暗号方式を利用している。送信側と受信側が同じ暗号鍵を使う暗号方式で、WEPでは64ビットか128ビットの暗号化キーが使われる。アメリカ電気電子学会(IEEE)によって標準化されており、IEEE802.11のセキュリティシステムとして採用された。その後、暗号化された内容を解読するプログラムが出回るなど、脆弱性(ぜいじゃくせい)が見つかったため、新たなセキュリティ規格であるWPAやWPA2などに移行している。

[編集部]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「WEP」の解説

WEP

Wired Equivalent Privacy(有線と同等なプライバシー)の略で、IEEE802.11で規定されている無線LANの暗号化方式。実際の暗号化は、1バイト単位でデータを暗号化するブロック暗号アルゴリズムの一種である「RC4(Rivest Cipher 4)」を使う。WEPでは、40ビットまたは104ビットの長さの共通鍵を使って暗号化する。暗号化と復号に使う鍵を第三者に知られないように交換する必要があるため、アクセスポイントとクライアントに事前に共通鍵を設定しておくことになっている。ただし、それだけでは毎回同じ鍵を使うことになってしまうため、24ビットのIV(Initialization Vector:初期化ベクター)を付加して64ビットまたは128ビットの暗号鍵を生成し、パケットごとに見かけ上異なる暗号鍵が使われるようにしている。現在、WEPを解読するツールが出回っており、無線LANではWPAまたはWPA2の使用が推奨されている。

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パソコンで困ったときに開く本 「WEP」の解説

WEP

無線LANで使われている暗号技術の名称です。無線LANはケーブルがないので、誰かが勝手に通信していても簡単には気が付きません。そこで、「WEPキー」というキーワードを使って通信を暗号化するのです。WEPキーが一致しない機器では、その無線LANは使えません。「有線と同じ程度機密性」という意味の「Wired Equivalent Privacy」の略称です。現在では解読技術が発達してしまったため、WPAを使用してください。
⇨WPA、無線LAN

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

IT用語がわかる辞典 「WEP」の解説

ウェップ【WEP】

無線LANの初期の暗号化技術。さまざまな脆弱性が見つかったため、より安全性を高めた規格であるWPAが開発された。◇「wired equivalent privacy」の頭文字から。

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世界大百科事典(旧版)内のWEPの言及

【ILO】より

…そこで最近重視されている雇用(失業)と労働条件の二つに触れる。前者については,69年のILO総会は創立50年を記念して〈世界雇用計画(WEP)〉を企画し,76年には〈世界雇用会議〉を主催して,2000年を目標に〈基本的ニーズの充足を目標にした雇用志向の開発戦略〉を打ち出した。このWEPで行われる援助(雇用使節団の派遣など)と調査研究は開発と雇用とのデリケートな関係に対し新しい光をあてつつある。…

※「WEP」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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