B29(読み)ビーにじゅうく

精選版 日本国語大辞典 「B29」の意味・読み・例文・類語

ビー‐にじゅうく‥ニジフク【B29】

  1. 〘 名詞 〙 第二次世界大戦中のアメリカの長距離爆撃機。ボーイング社製。一九四二年初飛行。最大時速五七六キロメートル。航続距離六五九八キロメートル。四発で当時最大のもの。主に対日戦の本土攻撃に用いられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「B29」の意味・わかりやすい解説

B-29
びーにじゅうく

アメリカのボーイング社が第二次世界大戦中の1942年9月に完成した4発の長距離用爆撃機。2430馬力発動機4基、最大速度576キロメートル/時、航続距離5230キロメートル(爆弾2トン搭載時)、最大爆弾搭載量9トン。1944年6月から戦闘に投入され、日本本土の軍事施設を破壊するとともに、都市に対する無差別爆撃を行い、戦局に大きな影響を与えた。広島長崎原子爆弾投下したのも同機である。生産数は3970機。戦後アメリカ空軍の主力戦略爆撃機として使われ、朝鮮戦争にも参加した。

[藤田勝啓]

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改訂新版 世界大百科事典 「B29」の意味・わかりやすい解説

B29 (ビーにじゅうく)

愛称スーパーフォートレスSuperfortress。ボーイング社により開発された米軍の大型長距離爆撃機で,太平洋戦争中は,1944年6月16日,中国大陸の成都から発進し,北九州八幡地区の爆撃に使用されて以降,サイパン島,テニアン島などを基地として,終戦まで日本の各都市の爆撃,および広島,長崎への原爆の投下に使われ,後に朝鮮戦争においても使用された。開発は1940年1月に開始され,試作機の初飛行は42年9月に行われた。B29は1万mに近い高高度で日本の各都市に対する爆撃を行ったが,日本の戦闘機は高高度における性能が不足しており,また高射砲射程および威力が十分でなかったため,防空は困難をきわめた。武装,エンジンなどの改良が逐次実施され,B29L型と呼ばれた改良型を含め,46年5月の製造停止までに4221機が製造された。初期の型で全幅43m,全長30m,最大速度576km/h,航続距離6598km。
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山川 日本史小辞典 改訂新版 「B29」の解説

B29
ビーにじゅうく

第2次大戦で使用されたアメリカの大型長距離爆撃機。ボーイングB29「スーパー・フォートレス」。1938年(昭和13)長距離爆撃機の研究が開始され,42年試作1号機が初飛行。初出撃は44年6月16日,中国の成都から発進した63機による八幡(現,福岡県北九州市)空襲。10月からは日本の各都市への爆撃をくり返し,甚大な被害を与え,さらに広島・長崎への原爆投下にも使用された。最高高度9600m,最高時速576km,航続距離6598km,最大爆弾搭載量9トン。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「B29」の意味・わかりやすい解説

B-29
ビーにじゅうく

「ボーイングB-29」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のB29の言及

【空襲】より

… ドイツに対しては43年以降,日本に対しては44年11月以降,本土に対する連合国側の本格的な空襲が開始された。B17,B29などの優れた戦略爆撃機が大量に整備されたことによって,その実行は成功裏に進展した。日本,ドイツともに軍事工業施設,都市等が逐次破壊され,戦争遂行能力が減退した。…

※「B29」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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