コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

高射砲(読み)コウシャホウ

百科事典マイペディアの解説

高射砲【こうしゃほう】

対空射撃用の地上火器。1912年ドイツ陸軍が75mm野砲を改良して使用したのが最初。口径は75〜150mm,最大到達高度は75mmで7000m,150mmで2万m程度。命中率は低く第2次大戦前4000発で1機撃墜とされたが,射撃照準操作の自動化が進み,さらに近接信管とレーダー標定の採用で飛躍的に向上,200〜300発で1機の撃墜が可能となった。ジェット機に対しては高度1万2000mまでの防空任務に限られる。旧日本海軍では高角砲と呼んだ。→大砲
→関連項目対空兵器兵器

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

大辞林 第三版の解説

こうしゃほう【高射砲】

航空機を撃墜するための中小口径砲。旧陸軍の呼称で、海軍では高角砲と称する。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高射砲
こうしゃほう

航空機攻撃用の火砲(大砲)。第一次世界大戦に出現した航空機がしだいに発展を遂げると、これに対応する対空火力として高射砲が新たに登場した。艦艇では、かつては高角砲とよんでいたように、高い射角をかけて射撃を行う火砲であり、従来の砲にはない機能が要求される。すなわち二次元の射撃(距離、方位)から三次元の射撃(距離、方位、高度)の技術開発が促された。高速度の航空機に対応するため、高初速で、続けざまに弾丸を発射できる。発射速度が大きく、しかも動作の機敏な砲であり、有効に作動する信管、より速く目標を捕捉(ほそく)する装置を要する。以上の要求を満たす砲の開発に各国ともしのぎを削ったが、1936年イギリスのロバート・ワトソン・ワットによるレーダーの発明、第二次世界大戦中に開発された電波応用のVT(近接)信管などが高射砲の性能を著しく高めた。しかし、航空機の目覚ましい発達は、またたくまに高射砲の性能をしのぎ、対空ミサイルが登場する。だが低空の対空火力としての高射砲は必要不可欠で、現在はレーダーとコンピュータを装備した高性能の高射砲が用いられている。[猪口修道]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の高射砲の言及

【大砲】より

…重砲の発達により姿を消した。 高射砲航空機を射撃するために砲身を高射角にでき,かつ全方向に旋回できるようにした砲架を持つ火砲。第1次大戦中に出現し,航空機の発達とともに性能は向上したが,1960年代に口径75mm以上の高射砲は対空ミサイルにその地位を譲った。…

※「高射砲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

RE100

2014年に国際環境NGO「The Climate Group」が開始した国際的な企業連合。業務に使用する電力の100%を再生可能エネルギーに転換することを目的としている。認定を受けるためには、「企業...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

高射砲の関連情報