NIRA(読み)ニラ

デジタル大辞泉 「NIRA」の意味・読み・例文・類語

ニラ【NIRA】[National Industrial Recovery Act]

National Industrial Recovery Act全国産業復興法米国ニューディール政策の一環として、1933年制定された法律。初期ニューディール政策中心となった総合的産業政策。1935年最高裁により、違憲とされた。

ニラ【NIRA】[National Institute for Research Advancement]

National Institute for Research Advancement総合研究開発機構。昭和49年(1974)に設立されたシンクタンク。21世紀プロジェクトやエネルギー問題などの研究成果を発表する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「NIRA」の意味・わかりやすい解説

NIRA (ニラ)

全国産業復興法National Industrial Recovery Act略称アメリカ合衆国のニューディール政策の一環として,1933年6月に制定。初期ニューディールの支柱ともいうべき総合的産業政策で,景気回復を促進するため,産業部門ごとに公正競争規約という一種のカルテル的協定締結を認めて,アンチ・トラスト法の適用から除外する一方,労働者団結権団体交渉権ならびに最低労働条件を規定して購買力の増強を図り,さらに広範かつ強大な権限を有する全国復興局National Recovery Administration(NRA)を設置して産業界に対する国家統制を強化した。また同法第2部で公共事業局が設置され,公共事業活動による景気刺激策に取り組んだ。景気の回復に伴い企業側は国家統制を非難し,労働組合は労働条項の不備を問題にし,また独占体の支配力拡大を助長していると指摘されるなど,種々の批判を浴びるようになったが,35年5月最高裁判所により権限の過度の集中を理由に違憲判決が下された。
ニューディール
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「NIRA」の意味・わかりやすい解説

NIRA【ニラ】

全国産業復興法National Industrial Recovery Actの略称。1933年米国で制定されたニューディールの一環をなす法律。企業には独占禁止法の適用を停止してカルテル結成を認め,独占資本の利益を擁護し,他方で労働者の団結権や団体交渉権を保障。1935年違憲判決で廃止
→関連項目ヒューズフォード

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「NIRA」の解説

NIRA(ニラ)

全国産業復興法(NIRA(ニラ))

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「NIRA」の意味・わかりやすい解説

NIRA
にら

全国産業復興法

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

旺文社世界史事典 三訂版 「NIRA」の解説

NIRA
ニラ

全国産業復興法

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のNIRAの言及

【シンクタンク】より

…90年代に入ってからは,地方分権の流れの中で,地域政策の中に民間の発想を取り入れる手段として,地方公共団体によるシンクタンクの設立が目立っている。中立的な立場から総合的に政策研究を推進する機関として,総合研究開発機構法(1973制定)に基づき,総合研究開発機構(NIRA)が74年3月設立された。ここでは,政府,地方公共団体および民間からの出資と寄付による基金をベースに,人間の未来,国際関係,人間環境,経済発展,地域政策などの広範な社会の諸課題について,自主研究・委託研究を行うと同時に,民間シンクタンクに対する研究助成を行っている。…

【シンクタンク】より

…90年代に入ってからは,地方分権の流れの中で,地域政策の中に民間の発想を取り入れる手段として,地方公共団体によるシンクタンクの設立が目立っている。中立的な立場から総合的に政策研究を推進する機関として,総合研究開発機構法(1973制定)に基づき,総合研究開発機構(NIRA)が74年3月設立された。ここでは,政府,地方公共団体および民間からの出資と寄付による基金をベースに,人間の未来,国際関係,人間環境,経済発展,地域政策などの広範な社会の諸課題について,自主研究・委託研究を行うと同時に,民間シンクタンクに対する研究助成を行っている。…

※「NIRA」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android