学習とは,ある刺激Sに対して生体の特定反応Rが連合するのが基本だとする学習理論。S-R連合(学習成立)の条件からさらに三つの立場に分かれる。すなわち(1)ある反応が学習されるかどうかは,その反応によって生体のもつ動機が充足されるかどうかの効果とか生体内の動因低減を強調する強化説,(2)刺激と反応が同時におこれば継時的な場合よりも最大の連合がおこることから,S-Rの時間的接近を強調する接近説,(3)学習の型によって強化あるいは接近が主役を演じる場合があるとする2要因説である。歴史的にはE.L.ソーンダイクの事態-反応結合の考えがJ.B.ワトソンに引き継がれ行動主義が提唱された。そしてこのS-R説は学習理論の主流となり,潜在学習説や認知説との討論のなかで分岐展開していった。
→S-S説
執筆者:梅津 耕作
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
「刺激=反応説」のページをご覧ください。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…学習心理学におけるS‐R説と対立する理論で記号意味説ともいう。学習とは時間的空間的に接近した二つの刺激があるとき,前の刺激が後の刺激についての記号として意味をもつようになることであると考える。…
※「SR説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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