英語のシンパサイザーsympathizerの略で同情者の意。英語のフェロー・トラベラーfellow traveller,ドイツ語のミットロイファーMitläuferも類似の言葉で,この場合の訳語は同伴者あるいは同調者が使われる。共産主義運動の文脈でよく用いられ,その政治活動の支持者ではあるが党員でない者をさす。とくに共産党が〈唯一の前衛政党〉であるという理解が浸透力をもっている時代状況において有意味な言葉である。このような状況下では共産党は党員にしばしば厳格な〈鉄の規律〉をもってのぞみ,またフル・タイムの党活動を求めたので,全体としての運動は少数の党員を中心として支持者が同心円的に分布して存在する様相を呈する。それは入党者のプールとして,非党員大衆との融合帯として,あるいは財政上・活動上の補助者として重要視される。第2次大戦後しばらくの時期の日本のように,共産党の政治的権威が獄中非転向の事実のゆえに高かった場合,こうした分布図はより明確に描かれることになる。その際シンパとして党の側から注目されるのはとくに知識人である。彼らは文化的価値の追求という自己の課題のゆえに,思想的にもまた時間的にもフル・タイムの党活動をちゅうちょしつつ,党に対する心情的支持を送るのである。その存在は有力ではあるが,敵と味方の間で境界線上に位置する。この様相は共産主義勢力が分裂してくるとしだいに輪郭がぼやける。それとともにシンパが文字どおりの語義としてその意味内容を薄めつつ多用される事態となる。
→同伴者文学
執筆者:都築 勉
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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