三波石(読み)さんばせき

精選版 日本国語大辞典 「三波石」の意味・読み・例文・類語

さんば‐せき【三波石】

  1. 〘 名詞 〙ちちぶあおいし(秩父青石)」の異称

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改訂新版 世界大百科事典 「三波石」の意味・わかりやすい解説

三波石 (さんばいし)

庭石,観賞石の一種群馬・埼玉両県の境を流れる神流(かんな)川中流より産出する岩石で庭石として喜ばれる。割れ目が多数平行に入り,淡緑や淡赤褐色を呈する美しい岩石である。これが露出する群馬県藤岡市の旧鬼石町の三波石峡は,名勝地,天然記念物に指定されている。緑色の岩石は緑泥石片岩といい,古生層の凝灰質泥岩が強い圧力を受けて変成した結果の産物である。同質の岩石は日本の各地に分布し,三波川型結晶片岩と呼ばれている。
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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「三波石」の解説

さんばせき【三波石】

群馬の日本酒。酒名は「竹に雀」であったが、昭和13年(1938)近く銘石にちなんだ現酒名に改称主力普通酒はやや辛口の味わい。ほか純米吟醸酒吟醸酒本醸造酒がある。仕込み水は自家井戸水。蔵元の「田島酒造店」は天保6年(1835)創業。所在地は藤岡市神田。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の三波石の言及

【鬼石[町]】より

…中心集落の鬼石は,神流川上流の山地を後背地とする市場町として発達した谷口集落である。庭石として珍重される三波(さんば)石を産し,石材業,造園業が盛ん。1967年に神流川に下久保ダムがつくられてから三波石の採取量が減り,全国から原石を集め,加工・販売するようになった。…

【結晶片岩】より

…日本には領家変成帯などに緑色片岩相の片岩が,三波川(さんばがわ)変成帯などにランセン石片岩相の片岩が広く分布している。三波川変成帯に分布する片岩は三波石とよばれ,建築装飾材として利用されている。【鳥海 光弘】。…

※「三波石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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