しじゅうく‐にち シジフ‥【四十九日】
〘名〙
① 人の死んだ後の四九日間。
死者が次の生を得るまでの間の日数。今生の死と
来世の生との間。中陰。
※歌仙本朝忠集(966頃)「八月十五夜、
朱雀院の御門、崩れさせ給ひて、御四十九日籠り候ひける殿上の人々」
② 人の
死後四九日目にあたる日。中陰の満ちる最後の日。また、その日に行なう仏事。ななな
ぬか。
※九暦‐九暦抄・天徳元年(957)七月二二日「一品宮四十九日御
法事々」
※
源氏(1001‐14頃)
夕顔「かの人の四十九日、忍びて
比叡の法花堂にて、事そがず、
装束より初めて、さるべきものども細かに、
誦経などせさせ給ぬ」
[語誌]人は無限に
生死をくり返すという
仏教思想に基づき、人が死んでから再び次の生を得るまでの
期間を中有、中陰という。この期間は七日を単位として、
極善、
極悪は七日後に次の生を得るが、最長七期目の七日、すなわち四九日目にはすべての者が次の生を得るとする。現在、日本ではこの四九日目を忌明けとして法事を行ない、
香典の
返礼をする習慣がある。また表記も「
七七日」とすることが多い。
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デジタル大辞泉
「四十九日」の意味・読み・例文・類語
しじゅうく‐にち〔シジフク‐〕【四十九日】
1 人の死後、49日間。今生の死と来世の生との中間の期間。中陰。
2 人の死後、49日目。また、その日に行う法要。七七日。
[類語]七七日
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四十九日
しじゅうくにち
(1)人の死後49日間のこと。仏教ではこの期間を中陰(ちゅういん)または中有(ちゅうう)という。
(2)人が死んでから49日目にあたる日。七七日(しちしちにち)、尽七日(じんしちにち)、満中陰(まんちゅういん)、大練忌(だいれんき)、脱光忌(だっこうき)、休新忌(きゅうしんき)ともいう。
[佐々木章格]
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四十九日
しじゅうくにち
仏教用語。生き物の死の瞬間から次の世に生を受けるまでの期間 (中有,中陰) は 49日であるといわれ,人の死後その冥福を祈って7日目ごとに追善供養し,49日目にその供養を終了する。 (→三十五日 )
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葬儀辞典
「四十九日」の解説
四十九日
仏教では人の死後、四十九日間魂が迷っているとされています。そのため死後、七日ごとに法要を行い、四十九日目は中陰の満ちる日であり、死者追善の最大の法要を営みます。お墓がある場合は、四十九日までに埋葬します。
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世界大百科事典(旧版)内の四十九日の言及
【中陰】より
…死後49日の間をいい,この間に死者は死の国へ行くという。四十九日ともいう。この期間,7日ごとに墓参りをし塔婆を建てる風がある。…
※「四十九日」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」