椎茸(読み)しいたけ

精選版 日本国語大辞典 「椎茸」の意味・読み・例文・類語

しい‐たけ しひ‥【椎茸】

〘名〙
① 担子菌類シメジ科のキノコ。各地のナラクリシイカシクヌギなどの枯れ木に春と秋の二回生じる。また、重要な食用キノコとして江戸初期から栽培される。かさは径五~一五センチメートル、外面淡褐色または茶褐色で亀甲状に裂けることもある。下面には白いひだがある。柄は白色で細く短く多少湾曲する。肉は白色で乾燥すれば高い香りを生ずる。《季・秋》
※東寺百合文書‐を・応永二六年(1419)七月二日・食器食物等料足注文「百五十文 ふ、又三十文 同 しいたけ分」
※雑俳・川傍柳(1780‐83)二「椎茸が嘸(さぞ)と屋敷を俗に誉め」
[語誌](1)「料理物語‐二〇」(一六四三)に干した椎茸の戻し方があり、江戸初期には干して保存することも行なわれていた。現在のような種菌を原木に接種する方法は昭和一〇年(一九三五)に考案された。
(2)春秋二季に生ずるが、「俳諧・誹諧初学抄‐中秋」以下の季寄せ類に秋の季語とするのは、他のキノコに合わせてのことである。

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デジタル大辞泉 「椎茸」の意味・読み・例文・類語

しい‐たけ〔しひ‐〕【×茸/×蕈】

ツキヨタケ科のキノコ。春・秋に、クヌギシイクリナラなどの広葉樹の枯れ木や切り株に生える。傘は黒褐色か茶褐色。代表的な食用キノコで、人工栽培もされる。 秋》「―に時雨しぐれぬ日とてなかりけり/たかし
[類語]きのこ松茸榎茸舞茸湿地初茸松露滑子なめこマッシュルームシャンピニョンエリンギ木耳きくらげ

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動植物名よみかた辞典 普及版 「椎茸」の解説

椎茸 (シイタケ)

学名Lentinula edodes
植物。キシメジ科の食用菌,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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