出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…一般に,ある時代に支配的な知的,政治的,社会的動向を特徴的に表す全体的な精神的傾向をいう。この言葉は,もともと,18世紀後半から19世紀にかけて,とくにドイツにおいてつくられたもので,〈民族精神Volksgeist〉という概念の形成と相関している。ヘルダーは,民族的な精神文化,とくに民俗的,地方的な言語や詩に深い関心を寄せるとともに,人類史を人間精神の完成に向かう普遍的歴史としてとらえる考え方を提示し,〈もろもろの時代の精神〉を示す〈諸民族の精神〉,〈諸民族の天才〉などの概念を用いた。…
…つまり,唯物論的立場からすれば,民族は国家形成につづいて生まれ,国家形成のための先行条件ではありえないのである。19世紀ドイツのロマン主義的な歴史学者や歴史哲学者は近代国家によって実現した〈民族精神Volksgeist〉(個々人の精神を超越した精神)を説き,近代国家の形成に寄与したが,これはフォルクとしての民族を前提的に認めた立場であった。多様な民族概念は,そのいずれもが,それぞれにニュアンスの相違がみられるとしても,一定の地理的・経済的・社会的空間における単一支配階級による権力確立を認めているといえよう。…
※「民族精神」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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