実践に指針を与える実践哲学と対照される哲学の分野をいう。アリストテレスは観想を実践から分かち、また、学を理論的、実践的、制作的の3種に区分した。その場合、理論哲学はかならずしも超越的存在でなく自然も含む万象にかかわる理論的探究を意味したが、哲学の中心的、究極的観想は個々の存在でなく、存在一般を対象とする第一哲学または形而上(けいじじょう)学に求められ、しかも、彼は直観的理性による神の認識を最高の理想と考えた。中世キリスト教神学もその性格、目的から前述のアリストテレスの傾向を継ぐ。
だが、近世で認識論が盛んになると、形而上学よりも、科学や形而上学自体の主張の権利・根拠を問う認識論、科学方法論、論理学などが、むしろ理論哲学の中心と考えられるに至る。ただし、実践的言動それ自体も理論的考察の対象となり、逆に、純理論的探究や態度も一種の実践的行為と考えられるから、理論・実践の截然(せつぜん)とした二元論には批判的な傾向も現代では有力である。
[杖下隆英]
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