哺乳(ほにゅう)綱食肉目イヌ科の動物。家畜であるイヌの1品種で、原産地は秋田県大館(おおだて)、鹿角(かづの)地方である。この地に飼育されていた中形の獣猟犬に他犬種の血を交えて作出されたもので、およそ100年の歴史をもつ。昔は大館犬といわれたこともあった。かつて秋田県で闘犬が盛んだったころには、体格を大きくし格闘力を増すために土佐闘犬や他犬種との交雑が行われ、そのために雑化が目だったことがある。しかし闘犬は1901年(明治34)に禁止され、大正時代に入ってから日本犬保存運動熱もしだいに高まりをみせ、大形日本犬としての改良作出が進み、1931年(昭和6)には国の天然記念物に指定された。本種の保存は第二次世界大戦で打撃を被ったが、戦後再興が図られ、昭和30年代には著しく人気が高まり、ドッグショーへの出場頭数も増加した。立ち耳、巻き尾で堂々とした風貌(ふうぼう)はヨーロッパやアメリカの人々の関心をひき、アメリカ西海岸にも進出、今日のアメリカにおける本種の基礎を築いた。祖先は獣猟犬であったが、現在の本種は猟には用いられておらず、もっぱら家庭犬として根強い人気を保っている。毛色は赤、胡麻(ごま)毛、白、虎(とら)毛などで、尾はかならず背上に巻かねばならない。大きさは体高57.6~70センチメートル、体重約32~47.5キログラムである。
[増井光子]
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