若山富三郎(読み)わかやまとみさぶろう

知恵蔵mini 「若山富三郎」の解説

若山富三郎

日本の俳優。1929年9月1日、東京都生まれ。本名、奥村勝。弟は俳優の勝新太郎(31~97年)、元妻は女優の藤原礼子(32~2002年)、長男は俳優の若山騎一郎。1954年、新東宝にスカウトされ、55年に若山富三郎の芸名で映画デビュー。56年より映画「人形佐七捕物帖」シリーズ、58年よりテレビ時代劇「銭形平次 捕物控」でそれぞれ主演を務める。59年に東映移籍。62年には大映に移って城健三朗と改名したが、66年に東映へ復帰し、芸名を若山富三郎に戻す。68年より主演を務めたヤクザ映画「極道」シリーズなどで人気を博し、70年代には映画「子連れ狼」シリーズでの優れた殺陣で高い評価を受けた。77年、映画「悪魔の手毬唄」「姿三四郎」でブルーリボン助演男優賞を受賞。79年の映画「衝動殺人 息子よ」では、ブルーリボン賞、日本アカデミー賞などで主演男優賞を受賞。89年にはハリウッド映画「ブラックレイン」にも出演した。92年4月2日、急性心不全のため死去。享年62。

(2013-12-2)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「若山富三郎」の解説

若山富三郎 わかやま-とみさぶろう

1929-1992 昭和後期-平成時代の俳優。
昭和4年9月1日生まれ。長唄師匠杵屋(きねや)勝東治の長男。勝新太郎の兄。昭和29年新東宝にはいり,東映,大映,ついで東映に復帰。「子連れ狼」シリーズなどで人気を得,映画「衝動殺人・息子よ」,テレビドラマ「事件」,舞台「三文オペラ」など幅ひろく活躍した。平成4年4月2日死去。62歳。東京出身。本名は奥村勝(まさる)。芸名は別に城健三朗。

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