衣笠祥雄(読み)キヌガササチオ

デジタル大辞泉 「衣笠祥雄」の意味・読み・例文・類語

きぬがさ‐さちお〔‐さちを〕【衣笠祥雄】

[1947~2018]プロ野球選手。京都の生まれ。広島東洋カープ活躍。昭和62年(1987)6月、米国メジャーリーグの連続試合出場記録2130試合を破り、以降、同年引退まで2215試合連続出場に記録を伸ばして当時の世界記録樹立。「鉄人」と呼ばれる。国民栄誉賞受賞

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「衣笠祥雄」の意味・わかりやすい解説

衣笠祥雄
きぬがささちお
(1947―2018)

プロ野球選手(内野手:右投右打)。1月18日、京都府生まれ。平安高校時代には捕手として春夏の甲子園に出場し、1965年(昭和40)広島カープ(現、広島東洋カープ)に入団。プロ入り後は内野手に転向した。山本浩二とともにチームの主力をなし、1975年広島を球団初のリーグ優勝へ導いたのを皮切りに、以降、4回のリーグ優勝、3回の日本一に貢献。1984年には打点王を獲得して最優秀選手MVP)となった。1970年10月19日の対読売ジャイアンツ(巨人)戦から1987年6月13日の対中日ドラゴンズ戦まで2131連続試合出場を達成し、アメリカのルー・ゲーリッグのもつ大リーグ記録2130試合を破る世界記録を打ち立て、「鉄人」とよばれた。記録は1987年10月22日の対横浜大洋ホエールズ(現、横浜DeNAベイスターズ)戦まで2215試合と伸ばしたが、同年現役を引退した。その後、連続試合出場の世界記録はアメリカ大リーグのカル・リプケンが2632試合まで更新した。衣笠の背番号3は広島の永久欠番。1987年国民栄誉賞を受賞した。

[神田順治・森岡 浩 2018年5月21日]

 23年間の通算成績は、出場試合2677、安打2543、打率2割7分、本塁打504、打点1448。獲得したおもなタイトルは、打点王1回、盗塁王1回、最優秀選手(MVP)1回、ベストナイン3回、ダイヤモンドグラブ賞(現、ゴールデン・グラブ賞)3回。1996年(平成8)野球殿堂(野球殿堂博物館)入り。

[編集部 2018年5月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「衣笠祥雄」の意味・わかりやすい解説

衣笠祥雄
きぬがささちお

[生]1947.1.18. 京都,京都
[没]2018.4.23. 東京
プロ野球選手。京都の平安高校時代,捕手として春夏の甲子園に出場。高校卒業後,1965年広島東洋カープに入団。内野手に転向し,1970年10月19日の対読売ジャイアンツ(巨人)戦以来,連続で試合に出場し続け,1987年にアメリカ大リーグのルー・ゲーリッグのもつ 2130試合の記録を上回ると,生涯で 2215試合の世界記録(当時)を達成した。1984年には 102打点で初の打点王に輝くとともに,セントラルリーグの最優秀選手 MVPに選ばれた。「鉄人」と呼ばれ,チームの黄金期を支えた。1987年に現役を引退,同年国民栄誉賞を受賞。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「衣笠祥雄」の意味・わかりやすい解説

衣笠祥雄【きぬがささちお】

プロ野球選手。京都市生れ。1965年平安高校から広島カープに入団。1975年に当時のルーツ監督から〈長嶋茂雄以上の三塁手になる〉と言われ,捕手から内野手に転向。翌年盗塁王,1984年には打点王,MVPのタイトルを獲得。1983年には2000本安打を達成し,広島カープから初の名球会入りを果たした。他にも17年間2215試合連続出場という記録を残し,1987年引退。同年,王貞治についで球界2人目の国民栄誉賞を受賞。ニックネームは〈鉄人〉。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

知恵蔵mini 「衣笠祥雄」の解説

衣笠祥雄

元プロ野球選手、野球解説者・コメンテーター。1947年1月18日、京都府生まれ。平安高等学校(現・龍谷大学付属平安高等学校)3年時、捕手として甲子園大会に春夏連続出場した。65年、広島カープ(現・広島東洋カープ)に入団。内野手に転向して山本浩二らとともに主砲として活躍し、球団初を含む5度のリーグ優勝と3度の日本シリーズ優勝に貢献した。70年10月から現役を引退するまでの23年間で2,215試合連続出場という当時の世界記録を達成。途中の87年には当時の米大リーグ記録を抜いたことで国民栄誉賞を受賞した。「鉄人」の愛称を持ち、96年に野球殿堂入りした。2018年4月23日に71歳で死去した。

(2018-4-26)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「衣笠祥雄」の解説

衣笠祥雄 きぬがさ-さちお

1947- 昭和時代後期のプロ野球選手。
昭和22年1月18日生まれ。平安高の捕手として春夏甲子園に出場。昭和40年広島に入団。内野手に転向し,山本浩二とともに中心打者として広島の躍進に貢献。45年から62年の引退まで2215試合連続出場の世界記録(当時)をつくり,「鉄人」とよばれた。実働23年,打点王,盗塁王各1回。通算2543安打,2割7分,504本塁打。62年国民栄誉賞。平成8年野球殿堂入り。京都出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「衣笠祥雄」の解説

衣笠 祥雄 (きぬがさ さちお)

生年月日:1947年1月18日
昭和時代;平成時代の野球解説者;元・プロ野球選手

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android