ふか‐さわ(‥さは)【深沢】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 水の深い沢。[初出の実例]「ふかさはの菰をぞかれる君がためたまは衣の袖にかくらん」(出典:和泉式部集(11C中)上)
しき‐け【式家】
- 精選版 日本国語大辞典
- 藤原氏四家の一つ。右大臣藤原不比等(ふひと)の第三子、宇合(うまかい)の子孫の家で、宇合が式部卿であったところからいう。
わらわ‐ともだち(わらは‥)【童友達】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 子どものときの友達。幼な友達。[初出の実例]「わらはともだちなりし人」(出典:紫式部集(1012‐17頃))
お‐もと【▽御▽許】
- デジタル大辞泉
- [名]1 女性が使う脇付わきづけの一。おんもと。2 御座所。また、貴人のおそば。「―にさぶらふ人の中に、内侍仕うまつるべき人はありや」〈宇津保…
さんい‐りょう(サンヰレウ)【散位寮】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 令制における官司の一つ。式部省に属し、内外の文武官の散位に関することをつかさどり、諸国の朝集使の上日を判じた役所。頭(かみ)、助(…
むらさき‐の‐うえ〔‐うへ〕【紫の上】
- デジタル大辞泉
- 源氏物語の女主人公の一人。式部卿宮の娘。藤壺の姪めい。光源氏に理想の女性として育てられ、葵あおいの上の没後、正妻となる。源氏在世中に病死。
きょ‐じん【挙人】
- デジタル大辞泉
- 1 律令制で、式部省の受験に推挙された大学寮の学生。こじん。2 中国の明・清代に、科挙の郷試きょうしに合格し、進士の受験資格を得た者。
すのこ‐えん【簀子縁】
- 精選版 日本国語大辞典
- 簀子縁〈紫式部日記絵巻〉〘 名詞 〙 簀子①を並べて造った建物の外側の濡縁(ぬれえん)。簀子。簀子敷。〔日葡辞書(1603‐04)〕
き‐と・う(‥とふ)【来問】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 =きとぶらう(来訪)[初出の実例]「橘の花咲く里にすまへども昔をきとふ人のなき哉」(出典:和泉式部集(11C中)下)
ごん【権】 の 少輔((しょう))
- 精選版 日本国語大辞典
- 少輔の権官。定員外の少輔。[初出の実例]「従五位下行皇太后宮大進高向朝臣公輔為二式部権少輔一」(出典:日本三代実録‐貞観八年(866)正月二三日)
紫式部日記絵巻 むらさきしきぶにっきえまき
- 旺文社日本史事典 三訂版
- 鎌倉初期,『紫式部日記』を題材とした絵巻物詞を九条良経(兼実の子),絵を藤原信実が描いたと伝えられる。現存4巻(詞23段。絵24段)。国宝。
大江維光 (おおえの-これみつ)
- デジタル版 日本人名大辞典+Plus
- ?-? 平安時代後期の官吏,学者。大江維順(これのぶ)の次男。天養元年(1144)学問料をあたえられる。左兵衛督(かみ),式部少輔(しょう)となり,従四位上…
伊沢家景【いざわいえかげ】
- 百科事典マイペディア
- 平安後期〜鎌倉前期の武士。生没年不詳。大納言葉室光頼の侍であったが,北条時政の推挙により御家人(ごけにん)となる。1190年奥州藤原氏の遺臣大河…
とし【年】 の 齢((よわい))
- 精選版 日本国語大辞典
- 年齢。とし。[初出の実例]「まして若き人のかたちにつけて、年のよはひに、つつましきことなきが」(出典:類従本紫式部日記(1010頃か))
みぞれ‐だ・つ【霙立】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 自動詞 タ行四段活用 〙 ( 「だつ」は接尾語 ) みぞれのようになる。[初出の実例]「みぞれだちたる雨の、のどやかにふるほどなり」(出典:和泉式…
くれ‐ぐれ【▽暗▽暗】
- デジタル大辞泉
- [副]《上代は「くれくれ」》心が暗く悲しみに沈むさま。また、思案に暮れるさま。「―と秋の日ごろのふるままに思ひ知られぬあやしかりしも」〈和泉…
たび‐みち【旅路】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 旅行する道。たびじ。[初出の実例]「あはれなることをいふには宮古出てゆくたひみちの遠きなりけり」(出典:和泉式部集(11C中)上)
こう‐せん(カウ‥)【考選】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 官人の功績、能力などにより叙位すること。[初出の実例]「式部者、天下考選之所二輻湊一、群公百僚之所二儀形一也」(出典:家伝(760頃)…
め【目】 に 立((た))つ
- 精選版 日本国語大辞典
- 注意を引く。目につく。めだつ。[初出の実例]「つれづれと物おもひをれば春の日のめにたつ物はかすみなりけり」(出典:和泉式部集(11C中)上)
さゆる【冴】 夜((よ))
- 精選版 日本国語大辞典
- 寒さのしみ通るような冬の夜。《 季語・冬 》[初出の実例]「さゆる夜のかずかくしぎは我なれやいくあさしもをおきてみつらん」(出典:和泉式部日記(…
し【史】 の 大夫((たいふ))
- 精選版 日本国語大辞典
- 大史(だいし)の、特に従五位下に叙せられたもの。大夫の史。[初出の実例]「大夫は式部大夫、左衛門大夫、しの大夫」(出典:前田本枕(10C終)七三)
散位 さんい
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 令(りょう)制における官吏の称呼の一つ。「さんに」とも読む。文武官のうち、現任の職務を有する職事(しきじ)に対し、位階だけあって官職についてい…
木戸 孝正 キド タカマサ
- 20世紀日本人名事典
- 明治・大正期の侯爵 宮中顧問官。 生年安政4年7月26日(1857年) 没年大正6(1917)年8月10日 出身地山口県 別名幼名=彦太郎 経歴山口藩士・来原良蔵の…
『源氏物語』
- とっさの日本語便利帳
- 紫式部 いづれの御時にか、女御更衣あまた侍ひ給ひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり。\(一〇〇八頃)
うらみ‐がお(‥がほ)【恨顔】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 恨んでいる顔付き。また、そのようす。[初出の実例]「秋風はすごく吹くとも葛の葉のうらみがほには見えじとぞ思ふ」(出典:和泉…
なき【亡】 身((み))
- 精選版 日本国語大辞典
- 死んでこの世の人ではなくなった身。[初出の実例]「なき身ともなに思ひけん思ひしにたがはぬ事は有りける物を」(出典:和泉式部続集(11C中))
いつえ【五重】 の 唐衣((からぎぬ))
- 精選版 日本国語大辞典
- 「いつえ(五重)②」の唐衣(からぎぬ)。[初出の実例]「若き人は、菊の五えのから衣を心心にしたり」(出典:紫式部日記(1010頃か)寛弘五年一〇月一…
樒塚しきみづか
- 日本歴史地名大系
- 三重県:上野市喰代村樒塚[現]上野市喰代永保(えいほ)寺の東丘陵の林中にあり、「伊水温故」に「一ムラシゲリタル森ノ内ニ奥有テ小ナル石塔一基…
おもい【思】 も 掛((か))けず
- 精選版 日本国語大辞典
- 予想もしていない。意外である。思いもよらない。[初出の実例]「おもひもかけぬにゆく物にもがなとおぼせど、いかでかは」(出典:和泉式部日記(11…
おおつぼ‐ぐら(おほつぼ‥)【大坪鞍】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 鞍の一種。馬術の大坪流の祖、大坪式部大輔慶秀が常陸国(茨城県)の鹿島明神を夢に見て創り出した鞍。また、後世、その寸法によって作ら…
井上 勝之助 イノウエ カツノスケ
- 20世紀日本人名事典
- 明治・大正期の外交官,宮内官僚,侯爵 枢密顧問官;式部長官。 生年文久1年7月11日(1861年) 没年昭和4(1929)年11月3日 出生地周防国(山口県) 経歴明…
松平 慶民 マツダイラ ヨシタミ
- 新訂 政治家人名事典 明治~昭和
- 肩書宮内大臣,宮内府長官 生年月日明治15年3月13日 出生地東京 学歴オックスフォード大学ベリオルカレッジ(英国)〔明治41年〕卒 経歴中学まで学習院…
かいな‐つき(かひな‥)【腕付】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 腕のありさま。腕の様子。[初出の実例]「手つきかいなつきいとをかしげに」(出典:紫式部日記(1010頃か)消息文)
うち【内】 の 女房((にょうぼう))
- 精選版 日本国語大辞典
- 天皇付きの女官。上(うえ)の女房。[初出の実例]「うちの女房まゐりつどひてさぶらふ」(出典:紫式部日記(1010頃か)寛弘五年秋)
岸沢 式佐(7代目) キシザワ シキサ
- 20世紀日本人名事典
- 明治〜昭和期の常磐津節三味線方 岸沢流家元。 生年安政6年10月(1859年) 没年昭和19(1944)年9月18日 出生地江戸・牛込 本名岸沢 巳佐吉 別名前名=…
政府委員【せいふいいん】
- 百科事典マイペディア
- 国会で国務大臣を補佐するため衆・参両院の議長の承認を得て内閣が任命する行政部職員(各省庁の局長クラス以上)。議院の本会議,委員会に出席して…
ひいな‐あそび〔ひひな‐〕【×雛遊び】
- デジタル大辞泉
- 1 ひな祭りのこと。ひなあそび。2 ひな人形を使ってする女児の遊び。「小さき御台、御皿ども、御箸の台、州浜なども―の具と見ゆ」〈紫式部日記〉
くず【葛】 の 裏風((うらかぜ))
- 精選版 日本国語大辞典
- 葛の白い葉裏をひるがえして吹く風。[初出の実例]「うつろはでしばししのだの森をみよかへりもぞする葛のうらかぜ」(出典:和泉式部集(11C中)上)
いみ‐たがえ〔‐たがへ〕【忌み▽違へ】
- デジタル大辞泉
- 物忌みをしないですませるために、その期間他家へ移ること。「四十五日の―せさせ給ふとて、御いとこの三位の家におはします」〈和泉式部日記〉
ごん【権】 の 大夫((だいぶ))
- 精選版 日本国語大辞典
- 大夫の権官。定員外の大夫。[初出の実例]「九日夜は春宮権大夫つかうまつりたまふ」(出典:紫式部日記(1010頃か)寛弘五年九月一九日)
introduttóre
- 伊和中辞典 2版
- [名](男)[(女) -trice] 1 紹介者, 案内役;(特に外国の大使を国家元首に謁見させる)式部官. 2 (新しい文物などの)紹介者, 導入者, 輸入者;(…
うらみくずつゆにぬれぎぬ【恨葛露濡衣】
- 精選版 日本国語大辞典
- 常磐津。河竹黙阿彌作詞。岸沢古式部作曲。文久二年(一八六二)初演の、歌舞伎「勧善懲悪覗機関」七幕目の道行きに用いられた。通称「小夜衣千太郎…
井上 勝之助 イノウエ カツノスケ
- 新訂 政治家人名事典 明治~昭和
- 肩書枢密顧問官,式部長官 生年月日文久1年7月11日(1861年) 出生地周防国(山口県) 経歴明治4年ヨーロッパに留学し、法律学を学ぶ。12年帰国し、大蔵…
こころ‐う・し【心憂し】
- デジタル大辞泉
- [形ク]1 つらく苦しい。情けない。「かくおぼされぬると思ふに身も―・くて」〈和泉式部日記〉2 不愉快だ。おもしろくない。「恥ぢがましく―・き…
てんじょう【殿上】 の 丞((じょう・ぞう))
- 精選版 日本国語大辞典
- 式部の丞で六位の蔵人を兼ねた者。[初出の実例]「大将の御かりのずいじんに殿上のそうなどのすることは」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
常磐津文字太夫(4代) (ときわず-もじたゆう)
- デジタル版 日本人名大辞典+Plus
- 1804-1862 江戸時代後期の浄瑠璃(じょうるり)太夫。文化元年生まれ。初代市川男女蔵(おめぞう)の次男。文政3年常磐津節の3代文字太夫未亡人の養子…
はん‐にん【判任】
- デジタル大辞泉
- 1 律令制で、式部省が選抜し、太政官だいじょうかんに申し出て官職に任じること。また、その官。郡司の主政・主帳などの下級職員を任じた。→勅任 →…
のり【法】 の 筵((むしろ))
- 精選版 日本国語大辞典
- 説教・法会など、また仏法の修行などを行なうところ。のりのにわ。法筵。[初出の実例]「我さらば進みて行かむ君はただのりのむしろにひろむばかりぞ…
日記文学【にっきぶんがく】
- 百科事典マイペディア
- 日記の形態をとった文学の総称。日本では特に平安〜鎌倉期に,主として女性によって書かれた仮名文の日記をさす。《土佐日記》に始まり,《蜻蛉(かげ…
おくやま‐ざと【奥山里】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 山深い場所にある村。[初出の実例]「露ふかくをく山里の紅葉葉にかよへる袖の色を見せはや」(出典:紫式部集(1012‐17頃))