すぐれた断熱を目的とする容器で,図のように硬質ガラスの二重壁をもつ構造をなし,二重壁の内部は全面に銀めっきをほどこし,かつ真空にした容器である.1881年,A.F. Weinhold(1841~1917年)が考案したものをJ. Dewar(デュワー)(1892年)が改良したので,デュワー瓶の名称でよばれる.二重壁間を排気することにより,伝熱および対流を防止し,銀めっきすることにより,放射熱を防ぎすぐれた断熱効果が得られる.液体空気の貯蔵など,保温を目的とする物体を入れて使用することが多く,熱量計の断熱容器として反応熱の測定に用いることもある.大型のものには,全金属製のものがある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
…クライオスタットでは,試料の冷却と,冷却した試料への熱の流入を防ぐために,これら三つの熱伝達を制御しかつ利用している。試料の熱絶縁には市販の魔法瓶と同じ構造をもつデュワー瓶の利用が主体となっている。実験目的に応じて各種の冷媒や寒剤を使用し,10K以下の温度をつくるのに液体ヘリウムを利用する場合,外部からの熱の流入が激しいので,二重のデュワー瓶を利用する。…
…二重のガラス瓶の中間を真空にし,内面を銀めっきして熱の伝導,対流,放射の程度を少なくしている。ドイツの物理学者A.F.ワインホルトの発見した原理にもとづき,1893年イギリスの化学・物理学者J.デュワーが実験の必要から液体ガスを保存するために発明したのでデュワー瓶ともいう。日本に伝えられたのは1910年ころで,円筒形細口のテルモス魔法瓶をドイツから輸入した。…
※「デュワー瓶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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