佐柳島(読み)さなぎしま

日本歴史地名大系 「佐柳島」の解説

佐柳島
さなぎしま

[現在地名]多度津町佐柳

塩飽しわく諸島の西端に位置し、多度津から海上を北へ約一三キロにある。面積約二平方キロ、周囲約六・七キロ。佐那岐・佐名木・佐奈木・真木・早凪などとも記された。島名は神功皇后の朝鮮出兵のとき南風が吹き荒れ、当島に避難するとまもなく凪いだことから早凪はやなぎ島とよんだことに由来するという。また真木(櫟)が多くあることから、その古名サネギが転訛したともいう。島の伝承では高見たかみ島から移住したとか、また備前の山井将監という武士が初めて入ったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「佐柳島」の意味・わかりやすい解説

佐柳島
さなぎじま

香川県西部,多度津町に属し,塩飽諸島西部にある島。最高点は 249m。花崗岩上に安山岩質集塊岩,讃岐岩質玄武岩があるテーブル型の開析された溶岩台地。野菜栽培,漁業が行われる。両墓制の埋め墓の風習が残る。瀬戸内海国立公園に属する。 1981年に逆浸透法による海水淡水化プラントが完成した。多度津から定期船の便がある。面積 1.83km2人口 166 (2000) 。

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デジタル大辞泉プラス 「佐柳島」の解説

佐柳島

香川県仲多度郡多度津町、高見島北西に位置する塩飽諸島西端の島。“佐柳”は「さなぎ」と読む。多度津港からの距離は約14キロメートル。面積約1.83平方キロメートル。1人の人間の墓を、遺体を埋葬する「埋め墓」と霊を祭る「参り墓」の2種類つくる「両墓制」による国内最大規模の埋め墓群が長崎集落にあり、県の有形民俗文化財指定されている。

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事典・日本の観光資源 「佐柳島」の解説

佐柳島

(香川県仲多度郡多度津町)
香川のみどり100選」指定の観光名所。

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