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ポーランド南部,ビエルスコ・ビャーワ県の工業都市オシフィエンチムOświęcimのドイツ名。クラクフの西53kmにあり,人口4万6000(1985)。上シロンスク工業地帯の外周部にあり,化学工業とくに有機合成化学コンビナートの存在が知られ,また食品・皮革・金属加工工業が立地する工業都市となっている。交通上の要地でもある。第2次大戦中の占領下(1939-45)にドイツ軍はマイダネク,トレブリンカ,ヘウムノ,シュツトボ,プアシュフなど各地に強制収容所を建設した。アウシュビッツのものは最大規模で,1940年に500haの地に巨大な収容所の建設が開始され,捕虜やユダヤ人をはじめとする一般市民がつねに約25万人収容されていた。そして強制労働,栄養失調,伝染病,銃殺や毒ガスなどにより,収容者の140万人以上がここで虐殺された。現在,世界平和を祈念する博物館として保存公開されている。
執筆者:山本 茂
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