日本大百科全書(ニッポニカ) 「神経ガス」の意味・わかりやすい解説 神経ガスしんけいがすnerve gas 毒ガスの一種。現在各国において正式に化学兵器として採用され、農作物害虫駆除剤として開発された有機リン系毒物の系統である。吸入、経口摂取の場合のみならず、皮膚に付着しても浸透して神経細胞と突起の接合部に至り、化学伝達物質アセチルコリンの分解酵素の作用を阻害して呼吸筋など重要機能を麻痺(まひ)させる。VXは36ミリグラムを1000分の1秒作用させると殺人効果を示し、BG(サリン)100ミリグラムに匹敵すると計算される。[和気 朗][参照項目] | 毒ガス 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例