デジタル大辞泉
「アガリクス」の意味・読み・例文・類語
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食の医学館
「アガリクス」の解説
あがりくすあがりくすぶらぜいむりる【アガリクス(アガリクス・ブラゼイ・ムリル)】
〈制がん作用で脚光を浴びるアガリクス〉
アガリクスはブラジル原産のキノコで、和名は「ヒメマツタケ」です。ハラタケ科に属し、マッシュルームの仲間ですが、姿や香り高いことがマツタケに似ているので、こう呼ばれています。食べてもおいしいですが、薬用として用いられる場合がほとんどです。
○栄養成分としての働き
1980年アガリクスに免疫活性作用があること、その翌年には抗腫瘍性(こうしゅようせい)があることが学会で発表され、一躍脚光を浴びました。アガリクスには各種アミノ酸を含む粗たんぱく質、粗脂肪、ビタミン、ミネラルなどが含まれるほか、免疫力を高め、抗がん効果をもつ多糖類が6種類以上も見つかっています。なかでもβ(ベータ)―グルカンは免疫力を高めることで知られています。近年の研究により、多糖類のATOMは食べた場合でもがん増殖を抑制すること、ATFはナチュラルキラー細胞ががん増殖を抑制するのを助けるうえ、がん細胞そのものを自殺に追いやることが判明しました。これらの働きが、アガリクスのすぐれた抗がん作用を生み出すと考えられています。
〈B型肝炎や糖尿病にも有効との臨床例〉
アガリクスには血糖値上昇を抑制する働きがあるので糖尿病予防が期待されますし、実際に血糖降下剤と併用して糖尿病を改善した例も多く報告されています。
またアガリクスを食べた慢性B型肝炎の人の肝機能が改善されたり、抽出液を投与するとヒスタミンの遊離を抑制したりすることが報告され、肝機能改善やアレルギー症状の軽減に効果が期待されます。
〈種類が多いアガリクスのサプリメント〉
キノコは、地上に現れる子実体と地下の菌糸体とで構成されます。日本でもアガリクスは栽培されるようになりましたが、自己分解酵素が強く、収穫後2日ほどで真っ黒くなり溶けてしまうので、子実体は乾燥品か成分の抽出品が一般的です。子実体は、あまり精製しないで摂取するほうが薬効は高いといわれますが、栽培地、キノコ培養の資材などにより品質にばらつきがでる場合があります。一方、菌糸体はタンク培養され品質は一定です。これは抽出品が販売されています。なお菌糸体にもすぐれた抗がん作用がありますが、子実体とは若干異なります。
出典 小学館食の医学館について 情報
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アガリクス
あがりくす
Agaricus
[学] Agaricus blazei Murrill
ハラタケ科ハラタケ属のキノコ。和名カワリハラタケ。ブラジル原産で、マッシュルームに似た形状をしており茎が長く、傘は茶色で丸みがあり、香りが強い。形や香りがマツタケと似ているため、ヒメマツタケやメマツタケともよばれる。食用として流通していた時期もあるが、採取後に変色しやすいことなどから、通常では乾燥させて粉砕したものや抽出された成分が健康食品などに利用されている。
日本には1965年(昭和40)にブラジルより移入され、人工栽培されてきた。1980年に免疫活性作用のあることが発表されると、その後、含有するアミノ酸をはじめ、がんやB型肝炎、糖尿病などに対する抑制効果が注目を集め、健康食品やサプリメントとしてブームになった。しかし、2006年(平成18)、動物実験により、キリンウェルフーズ(現、ヤクルトヘルスフーズ)が販売していたキリン細胞壁破砕アガリクス顆粒(かりゅう)において発がん促進に関する作用が認められ、同社はアガリクスを含む全製品を回収するに至った。さらに、肝機能障害の原因物質と疑われる事例が報道されるなどしたため、アガリクスを含むサプリメント製品は販売縮小を余儀なくされた。
なお、アガリクスは食品として販売され、医薬品のような効能効果をもつと標榜(ひょうぼう)することはできない。また、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の国立健康・栄養研究所は、ヒトでの有効性や安全性に関する信頼できるデータはないとしている。一方で、ヒトに対する検証結果からは問題視されたような発がんにかかわる作用や機能障害を裏づける結果も得られていない。
[編集部]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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