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イギリスのバレエ振付師。エクアドルの生まれ。マシーン、ランベールに学び、1935年ビッグ・ウェルズ・バレエ団(現在のロイヤル・バレエ団)の首席振付師になり、第二次世界大戦中はマルコワやヘルプマンRobert Helpman(1909―1986)らとともに、イギリス・バレエの伝統の保存に力を入れる。戦後はフォンティンの才能にいち早く目をつけて『オンディーヌ』などに起用した。1962年バレエ界最初のサーの称号を受けた。日本では映画『ホフマン物語』『ロミオとジュリエット』の振付師として知られている。またロイヤル・バレエ団のディレクター(1963~1970)を務めた。叙情的で古典的な作風を特徴にしている。
[市川 雅]
イギリスの経済史家。マンチェスター大学を卒業、シェフィールド大学、バーミンガム大学を経て母校マンチェスター大学に戻り、1938~1944年には商業・経営学部部長を務めた。また、1938~1940年にはマンチェスター統計協会理事長の職にもあった。1944年ロンドン大学の経済史教授となり、1954年退職後も同大学名誉教授。その後1960~1963年にはイギリス経済史学会会長も務めた。経済史研究に計量的方法を導入したこと、産業革命は労働者、農民の生活水準を着実に向上させたとする「楽観説」の代表的論者として知られる。著書に『産業革命 1760―1830年』The Industrial Revolution 1760―1830(1948)などがある。
[千賀重義]
イギリスのバレエ振付師。エクアドル生れ。1917年ペルーでA.パブロワを見て,舞踊家になる決意をし,故国ロンドンでマシーン,ド・バロアに学び,以後舞踊家,振付師として活躍した。63年よりローヤル・バレエ団のディレクター兼主席振付師となった。おもな振付作品には《シンデレラ》(1948),《ドリーム》(1954),《オンディーヌ》(1958),《リーズの結婚》(1960)などがある。1961年ローヤル・バレエ団とともに来日。70年ディレクター引退後も《田舎での歳月》(1976)などを発表してきた。独自のクラシックなスタイルを築いたイギリス最初の振付師である。
執筆者:久保 正士
イギリスの経済史学者。シェフィールド,バーミンガム,マンチェスター各大学を経て,1944年からロンドン大学教授。もともと金融論の専門家であったが,G.アンウィンの影響をうけて歴史研究に向かう。産業革命の経営史的研究を前提に,産業革命の断絶(革命)説に対する連続説,生活水準論争では楽観説をとなえ,50年代になると利子率の変動を軸にした18世紀景気変動論を展開した。
執筆者:川北 稔
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… しかし,資本主義世界が相対的に安定した1920年代になると,産業革命がもたらした現代社会への肯定的姿勢が強くなり,近代経済学的な発想法の影響もあって,〈楽観説〉が成立する。実質賃金統計などを作成してみると,労働者の生活水準は,産業革命期にもむしろ上昇しているとするこの立場は,J.H.クラッパムによって整えられ,T.S.アシュトンらに受け継がれて,欧米では通説の位置を占めた。産業革命前の社会も,悲観説が想定したほどのパラダイスではなかったし,〈産業革命〉と呼ばれている現象自体,数世紀にわたる連続的な変化の集合であって,短期の〈革命〉的激変などではない,というのが楽観説派の立場である。…
※「アシュトン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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