アンジャル(英語表記)Anjar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンジャル」の意味・わかりやすい解説

アンジャル
Anjar

レバノン中部,アンティレバノン山脈のふもと,ビカー高地にある都市遺跡。古くから灌漑農業の中心地として,また隊商路の中継地,交易地として栄え,8世紀初頭,ウマイヤ朝のカリフ,ワリード1世がここを保養地としたことで,新たに都市計画がなされ,宮殿モスク,公共浴場,住居などが次々に建てられた。 40の円塔が張出した城壁に囲まれた大きな長方形をなし,東西南北の壁の中央部分に設けられた大門を結ぶ2本の大通りによって4分割されていた。建物の壁面には,地震対策として煉瓦と切石を交互に積重ねる工法がとられている。 1984年世界遺産の文化遺産に登録。

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