日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンドラーシ」の意味・わかりやすい解説
アンドラーシ
あんどらーし
Andrássy
(1)「大」Gyula(1823―1890) ハンガリーの政治家。伯爵。3月8日生まれ。革命運動で初めセーチェーニIstván Széchenyi(1791―1860)を、のちコシュートを支持。1848~1849年の独立戦争では知事、将校、外交官として活躍した。敗北後、ロンドン、パリで亡命生活。1858年に特赦を得て帰国し、デアークDeák Ferencz(1803―1876)のもとでオーストリア・ハンガリー帝国を成立させたアウスグライヒ(和協)締結に貢献した。1867年2月には、1849年以後とだえていたハンガリー独自の政府の首相となった。1871年から1879年までオーストリア・ハンガリー二重王国の外相。在任中、三帝同盟(1873)、ボスニア・ヘルツェゴビナ占領(1878)、ドイツ・オーストリア同盟(1879)を実現させた。1890年2月18日没。
(2)「小」Gyula(1860―1929) (1)の子。一貫して王党派の側にたった政治家で、1921年の王党派クーデターにも参加した。
[家田 修]