イワカガミ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イワカガミ」の意味・わかりやすい解説

イワカガミ(岩鏡)
イワカガミ
Shortia soldanelloides

イワウメ科の常緑多年草。亜高山帯以下の岩場などに生え,短い根茎は横にはう。葉は長い柄があり,円心形で厚く,上面につやがあるため,これを鏡にたとえての命名という。初夏,高さ 10cmぐらいの花茎を出し,その先に数個の淡紅色の美しい花をつける。花冠は長さ 10~15mm,先が細かく切れ込む。同属のものには花を1個ずつつけるイワウチワ,葉のやや大きいオオイワカガミ,葉が卵形で鋭い鋸歯のあるヒメイワカガミなどがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イワカガミ」の意味・わかりやすい解説

イワカガミ
いわかがみ / 岩鏡
[学] Schizocodon soldanelloides Sieb. et Zucc.

イワウメ科(APG分類:イワウメ科)の常緑多年草。葉は根際に群がり、革質円形で先がとがり、多くのとがった鋸歯(きょし)がある。初夏、茎の先に花茎を伸ばし3個から十数個の花をつける。花は淡紅色、漏斗(ろうと)形で5裂し、裂片は細い多数の片に裂ける。山地の林中や高山の草原に生え、北海道、本州四国、九州に分布する。

山崎 敬 2021年4月16日]


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