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イギリスの随筆家チャールズ・ラムの随筆集。1820~1822年『ロンドン雑誌』に連載したものをまとめ、正編は1823年、続編は1833年刊。都会的感覚をしみじみとしたペーソスで包み、イギリス随筆文学の最高峰に位する。知友、書物、芝居など身辺の雑事を独特な筆致で描いているが、なかでも「夢の子たち」「古磁器」「焼豚論」「停年退職者」などがよく知られている。
[外山滋比古]
『戸川秋骨訳『エリア随筆』(岩波文庫)』
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…アディソン,スティールら18世紀の文人の手にかかると,それは初期のジャーナリズムの文体の一部となった。しかしエッセー文学の頂点はチャールズ・ラムの《エリア随筆》(1823,33)であり,彼こそ〈エッセイスト〉以外の名前では呼ぶことのできない文人であった。イギリス人好みのユーモア(気質のゆとり)を彫琢(ちようたく)の名文で綴ったものである。…
…初期の詩作や劇作は成功せず,新聞・雑誌に雑文を寄稿していたが,姉との共著《シェークスピア物語》(1807)は広く読まれ,また《シェークスピア時代イギリス劇詩人抄》(1808)は忘れられた文学の発掘,再評価として歴史的意義がある。しかしラムの名を高からしめたのは,イギリス・エッセー文学の最高傑作《エリア随筆》である。滋味あふれるエッセーは1820年から主として《ロンドン雑誌》に不定期に掲載され,のち前編(1823),後編(1833)にまとめられた。…
※「エリア随筆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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